「データ戦略なくしてAI戦略なし」Snowflakeが示すAI時代のデータ基盤:日清食品・三菱電機の先進事例から読み解くビジネス変革

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基調講演:AI戦略の要となるデータ戦略

基調講演では、まずSnowflake合同会社 社長執行役員の浮田 竜路氏が登壇しました。浮田氏は、生成AIの活用が「検索」から「相談」へと進化し、企業におけるエージェントAIの導入検討が急速に進む現状に言及しました。その一方で、AIの全社展開に伴うセキュリティやガバナンスの課題を指摘し、「データ戦略なくしてAI戦略なし」というメッセージを強調しました。AIの価値を最大限に引き出すためには、適切なデータの整備と蓄積が不可欠であると述べ、Snowflakeが対話型データエージェント「Snowflake Intelligence」を全社で活用し、業務効率化を実現している実践例も紹介しました。

浮田 竜路氏の講演

続いて、プロダクト担当上席副社長(EVP)のChristian Kleinerman氏が登壇しました。Christian氏は、企業がAIから真の価値を引き出すためには、一般的なAIモデルの利用にとどまらず、自社固有のコンテキストと適切なデータの紐づけが不可欠であると指摘しました。データサイロを排除し、信頼性とガバナンスを備えた統合データ基盤の重要性を強調し、Snowflake Intelligenceや、開発者のデータ管理を自然言語で効率化するAIコーディングエージェント「Cortex Code」を紹介しました。さらに、トランザクションデータベース「Snowflake Postgres」の一般提供開始や、オブザーバビリティを強化するObserve社の買収についても触れ、企業のAI導入からアプリケーション構築までを全方位で支援するプラットフォームとしての進化をアピールしました。

Christian Kleinerman氏の講演

Christian氏の講演と合わせて、Snowflake合同会社 Developer Relations Lead Developer Advocateの田中 翔氏が実例を示すデモンストレーションを実施し、来場者の理解を深めました。Snowflake Intelligenceのデモでは、自然言語の指示だけで営業データの抽出やグラフ化を行い、市場拡大に向けた具体的な分析示唆を得るまでのプロセスを実演しました。続いて、AWS上の外部データとの即時連携や、自然言語からSQLコードを自動生成するCortex Codeの活用法を紹介しました。特に、AI関数を利用した個人情報の自動マスキング機能を実演し、強固なセキュリティとガバナンスを維持しながら、フルマネージド環境で容易にAIエージェントを構築できる実践的なプロセスを提示しました。

田中 翔氏によるデモンストレーション

顧客事例:データとAIエージェントによるビジネス変革

日清食品ホールディングス株式会社の事例

日清食品ホールディングス株式会社 データサイエンス室 室長の小郷 和希氏が登壇し、Snowflakeをコアプロダクトとした全社統合データベースの構築とAIエージェントの実践的な活用事例を紹介しました。同社では、営業部門における商談準備に向けたデータ分析支援や、R&D部門での「完全メシ」をはじめとする複雑な製品開発において、散在する配合情報などの非構造化データから必要なナレッジをAIで抽出する仕組みを構築しています。小郷氏は「AIの価値を継続的な企業競争力に変えるためには、非構造化データの資産化と、現場の暗黙知や業務知識の言語化が不可欠である」と強調し、データ戦略とAI戦略を両輪で推進してデータドリブン企業を目指す先進的な取り組みを共有しました。

日清食品ホールディングス 小郷 和希氏の講演

三菱電機株式会社の事例

共同パネルセッションでは、三菱電機株式会社がSnowflakeとAWSをコアとした全社データ活用基盤「Serendie(セレンディ)」の構築と、AIの実践的な活用事例について紹介しました。同社では、FA機器(放電加工機)の稼働状況をAIで常時監視してダウンタイムを短縮する見守りサービスや、設計部門において過去の膨大な設計文書から必要なナレッジをAI(RAGシステム)で迅速かつ高精度に抽出する仕組みを構築しています。DXイノベーションセンター プラットフォーム設計開発部 部長の水口 武尚氏は、今後の展開について、「データカタログやメタデータを整理して各エージェントと繋ぎ、オーケストレーションを組みながら会社の中で横断的に使っていく、そんなプラットフォームを作っていきたい」と語り、複数のAIエージェントを連携させる先進的なAI活用プラットフォームを目指すことを共有しました。

三菱電機 水口 武尚氏の講演

Snowflakeについて

Snowflakeは、AI時代のためのプラットフォームとして、企業がより迅速にイノベーションを実現し、データからより多くの価値を引き出すことを支援しています。世界中の13,300社以上のお客様が、SnowflakeのAIデータクラウドを活用し、データやアプリケーション、AIの構築・活用・共有を実践しているとのことです。Snowflakeにより、データとAIはすべての人にとって変革の力となることを目指しています。詳細については、snowflake.com/jaをご覧ください。


AI Workstyle Lab編集部コメント

今回のイベントでは、SnowflakeのAIデータクラウドが、単なるデータ管理を超え、いかに企業の具体的なビジネス課題解決に貢献するかが明確に示されました。日清食品や三菱電機の事例からは、非構造化データの活用やAIエージェント連携が、業務効率化だけでなく、新たな価値創造に直結する可能性が見て取れます。今後、データ基盤とAIの統合は、あらゆる業界で競争力を左右する重要な要素となるでしょう。

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