SalesforceがPlatformパートナー向けにAIエージェント構築を支援する「Agentforce for ISV」を発表

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株式会社セールスフォース・ジャパンは、Platformパートナー向けにAIエージェントの構築を支援する新ソリューション「Agentforce for ISV」の提供を2025年11月12日に日本市場で開始すると発表しました。本ソリューションは、パートナー企業がAIエージェントソリューションを迅速に開発し、収益化するための基盤を提供します。

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Agentforce for ISVとは

「Agentforce for ISV」は、Salesforceの「Agentforce 360 Platform」を基盤とし、「Agentforce」と「Data 360」を連携させることで、消費ベースの商用モデルで独自のフルスタック・エージェンティック ソリューションを構築、パッケージ化、収益化することを可能にします。AI時代において、企業が成長し競争優位性を確立するためには、AIイノベーションのスピードと同時に、信頼性、コンプライアンス、スケーラビリティが不可欠です。これらの厳格な基盤をゼロから構築することは、リスクと市場投入の遅れにつながる可能性があります。「Agentforce for ISV」は、こうした課題を解決し、企業独自の知的財産(IP)とビジネスノウハウをエンタープライズグレードのプラットフォーム上でパッケージ化できる、すぐに利用可能な基盤を提供します。

AI Workstyle Lab編集部では、この発表が、特にAI技術の導入を検討している企業にとって大きな意味を持つと考えています。自社でAIエージェントを開発する際の高いハードルを、信頼性の高いプラットフォームが肩代わりしてくれることで、より多くの企業がAIの恩恵を受けられるようになるでしょう。

AgentforceとData 360の強力な連携

「Agentforce」は能動的かつ自動化されたエンゲージメントのためのAIレイヤーを実現し、「Data 360」は顧客データのインテリジェントな基盤を提供します。この強力な組み合わせにより、統合されたAIネイティブビジネスを設計・販売する変革的な能力が獲得できます。これにより、企業は信頼性への即時アクセス、使用量ベースの収益エンジン、そして市場投入までの時間の短縮を実現できるとされています。Slack、Tableau、Marketing Cloudへの段階的なアクセスも、今年後半に順次提供される予定です。

Salesforce Platformパートナー向け3つの主要な要素

「Agentforce for ISV」は、Salesforce Platformパートナー向けに以下の3つの主要な要素を提供します。

  • イノベーションの加速: 高付加価値ソリューションを極めて短期間で市場に投入することが可能です。

  • 確信を持って構築: 信頼性、セキュリティ、そしてシームレスなプラットフォーム統合が確保されます。

  • 継続的収益の創出: 柔軟な従量課金型モデルにより、製品を高付加価値サービスへと変革できます。

Agentforceによる業務加速:ゼロから本番環境まで最短時間で

「Agentforce」は、アイデアの着想から市場投入までの時間を短縮し、スピードを新たな競争力に変えるための3つの中核コンポーネントをSalesforce Platformのために設計しています。

1. 事前構成済みテンプレート

「Agentforce」には、信頼性とセキュリティを備えたAIエージェントの構築、設定、テスト、デプロイ、モニタリングのためのテンプレートが用意されています。これにより、顧客への価値提供までの時間を大幅に短縮できます。パートナーは、コアバリューを活かしたソリューションをパッケージ化し、標準のSalesforceコンポーネントやApex、フローと並行して展開できます。この機能により、手戻りを最小限に抑えつつ、パートナー独自の知的財産(IP)とカスタム機能をAIエージェントの主要な差別化要素として提供することが可能です。

2. 組み込み型検索拡張生成(RAG)

「Agentforce」のAtlas推論エンジンが複雑なデータ統合の処理を担い、ソリューションが初期状態から文脈(コンテキスト)を理解できるようにします。Retrieval-Augmented Generation (RAG) と推論機能により、AIエージェントは自社データをすぐに理解し、よりインテリジェントな意思決定を行うことができます。さらに、BYOLLM(独自LLMの持ち込み)にも対応しています。

AI Workstyle Lab編集部では、RAG(Retrieval-Augmented Generation)の組み込みが、ビジネスにおけるAIエージェントの精度と信頼性を高める上で非常に重要であると考えています。RAGは、生成AIが既存のデータソースから関連情報を検索し、その情報に基づいて応答を生成する技術です。これにより、AIが「知らないこと」を適切に判断し、より正確で最新の情報に基づいた回答を提供できるようになります。これは、企業がAIを業務に活用する上で不可欠な機能です。RAGについて詳しくはこちらもご覧ください。 Retrieval-Augmented Generation (RAG)

3. 自動化

開発ワークフロー全体を簡素化し、スムーズな状態を実現しています。「Agentforce Vibes」は自然言語でベストプラクティスを提案し、コード生成やユニットテストの構築を実行します。MCPや開発環境のセットアップも不要で、すぐに開発を始められます。また、データの取得、検証、連携も自動化されており、煩雑な手作業を排除してスピードを最大化します。この俊敏性こそが、これまで困難だったイノベーションを現実のものとし、他社にはない確かな競争優位性を生み出すと期待されます。

「Agentforce Vibes」に関する詳細はこちらをご覧ください。 Unleash Your Innovation with Agentforce Vibes: Vibe Coding for the Enterprise(英語)

人間とデータ、AIエージェント、信頼の力により、確信を持って構築

これからのソリューションは、安全でコンテキスト(文脈)に沿って、各調整を考慮して構築されることが求められます。「Agentforce」を利用することで、信頼性の高いエンタープライズグレードの環境を即座に活用でき、インフラストラクチャのリスクではなく、イノベーションに集中することが可能となります。

エンタープライズ規模のエージェンティック インフラストラクチャ

「Agentforce」は、世界中の数千社に及ぶ企業によって実証済みのSalesforceの信頼性の高いエージェント基盤です。既存の権限セットをサポートし、機密性の高い顧客データへの安全なロールベースのアクセス制御を維持できるだけでなく、エージェントにガードレール(制御ルール)を組み込むことも可能です。これにより、導入環境においてもすぐに信頼性を活用できます。

信頼を支えるデータとコンテキスト

「Trust Layer」は、データプライバシーと責任あるAIを基盤から保証します。「Data 360」は「Agentforce」の基盤となり、データの分断を解消し、インテリジェントかつ高リスクなAIエージェントを駆動するために不可欠な、統合されたリアルタイムデータ基盤を提供します。これにより、信頼性の高い安全なCRMデータを、一からセキュリティを構築することなく利用することができます。

「Trust Layer」の詳細はこちらをご確認ください。 Trust Layer(英語)

人とAIの協働

AIエージェントと人間の社員との間でシームレスな引き継ぎを可能にします。エージェントはガバナンスの下、自律的に行動できますが、複雑な状況が発生した際には、タスクを容易かつ中断なくチームメンバーへ引き渡すことができます。Salesforceの包括的な事前構成済みのAIエージェントライブラリには、ヘルプデスクや営業支援AIエージェントなど、社員向けのソリューションや統合済みコンポーネントが多数用意されており、それらを直接自社製品にパッケージ化することができます。

AI Workstyle Lab編集部では、人とAIエージェントの協働が、これからのワークスタイルにおいて非常に重要であると考えます。AIが単独で全ての業務を完結させるのではなく、人間の判断力や創造性と組み合わせることで、より高度な業務効率化と価値創出が期待できるでしょう。特に、複雑な状況でのシームレスな引き継ぎ機能は、実務におけるAI導入の大きな促進要因となります。

継続的な収益の実現

「Agentforce」のシンプルな従量課金型モデルにより、新たなインテリジェントなAIエージェント体験を即座に構築、導入、商用化することが可能となります。これは単なる製品の販売ではなく、製品を高利益率のインテリジェントなサービスへと変革する可能性を秘めています。これは、数兆ドル規模の市場と予測されるデジタル労働力市場への移行を活かすための道筋です。「Agentforce」を活用することで、従来のDIY(自社開発)手法と比較して平均16倍の速さで自律型AIエージェントを提供できる体制を整え、迅速な市場投入が可能です。

収益を生み出す仕組みの確立

パートナーは、自社の裁量でビジネスモデルや価格戦略を自由に設計・運用することができます。

  • パートナー独自の価格設定とルール: パートナーはSalesforceのFlex Creditsを固定の卸売価格で購入し、自社のパッケージや価格体系に基づいて再販することが可能です。本ソリューションは価格や収益を分配するモデルではありません。

  • リスク軽減機能を標準装備: サービス継続性を保護するため、クレジット超過時でもAIエージェントは稼働を継続します。消費量はアクションベースで計測され、サービス中断のリスクを最小化します。

  • 収益化の強化: リーガルテックのリーダー企業であるLitifyは、「Agentforce」を活用して新しい継続課金型アドオンサービスを創出し、これまで存在しなかった予測可能な消費ベースの収益源を迅速に確立した事例として挙げられています。

LitifyのAgentforce導入事例はこちらをご覧ください。 Litify Agentforce OEM(英語)

詳細情報

  • AgentExchangeに関する発表: こちら

  • AgentExchange: こちら

  • Agentforce for ISVに関するよくあるご質問: こちら(英語)

  • エージェンティックAIが牽引する6兆ドル規模のデジタル労働市場について: こちら

  • Agentforce for ISVの技術文書: こちら(英語)

  • チャネル注文アプリケーションの詳細: こちら(英語)

Salesforceに関する詳細情報はsalesforce.com/jpをご覧ください。日本向けの最新情報はsalesforce.com/jp/news/にてご確認いただけます。

この記事の情報
記事の著者
AI Workstyle Lab 編集部

ChatGPTやAIツールを中心に、AI時代の「学び・働き方・キャリア」をアップデートする情報を発信。
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