Polimill、行政AI「QommonsAI」で総額6.35億円の資金調達を完了
生成AIの社会実装を牽引するPolimill株式会社は、シリーズAラウンドにおいて、エクイティおよびデットファイナンスにより総額約6億3,500万円の資金調達を完了しました。
この資金調達の内訳は、ベンチャーキャピタルからのエクイティが5億2,000万円、経営陣・エンジェル投資家からのエクイティが約1,500万円で、エクイティ調達総額は約5億3,500万円です。さらに、メガバンクからのデットファイナンス1億円も実現し、調達総額は約6億3,500万円に達しました。これにより、ポストマネーバリュエーションは約50億円と評価されています。
「無料」で50億円評価を獲得するQommonsAIのビジネスモデル
QommonsAIは、1,000アカウントまで完全無料、トークン数無制限、LGWAN追加料金なしという、これまでの業界常識を覆す料金体系で提供されています。多くの競合サービスがアカウントごとの月額課金やトークン従量課金、LGWAN対応の別料金を設定する中で、QommonsAIは利用料での収益を追求していません。
にもかかわらず、本ラウンドで約50億円という高い評価を得た背景には、QommonsAIが単なる生成AIサービスではなく、行政DXエコシステムの「共通基盤」であるという点が挙げられます。今回、ベンチャーキャピタルからのエクイティに加え、保守的な審査基準を持つ金融機関からのデットファイナンスも実現したことは、Polimillのビジネスモデルと成長性が広く評価されたことを意味しています。
なぜ「無料」で事業が成立するのか
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圧倒的な導入実績が証明するプロダクト力
QommonsAIは現在、全国約650の自治体、数十万人の職員に利用されており、自治体向け生成AI市場で導入シェアNo.1を獲得しています(Polimill株式会社の2026年1月調べ、他サービスとバンドルされていない単体プロダクトにおいて)。2026年内には1,200自治体・80万人への拡大を見込んでいます。 -
エコシステム収益モデル
2026年4月にリリース予定のMCPアプリストア「Qommons ONE」は、民間企業のデータ・サービスを全国の自治体職員に届けるプラットフォームです。位置情報、決済データ、人流分析といった民間データと行政AIが高い解像度でつながることで、政策立案や住民サービスに新たな可能性が生まれます。Qommons ONEでは、補助金対応AIや災害予測AIなど、年内に100以上のMCPアプリを展開する予定です。
さらに、「Qommons Connect」「QommonsAI Pro」「QommonsAI Advance」といった多層的なサービス群も展開し、収益を確保していく見込みです。 -
GraphRAG×行政オントロジーによる次世代データ基盤
Polimillは、AI時代に求められる行政データの標準化・整備に独自のアプローチで取り組んでいます。GraphRAG(グラフベースの検索拡張生成)と行政オントロジーを組み合わせることで、これまでサイロ化していた行政データを「因果関係」と「時系列」で結び直し、政策の因果連鎖や制度変遷を俯瞰的に把握できる、まったく新しい行政知識基盤を構築しています。これにより、自治体ごとのデータ構造を共通化し、全国の行政知見が相互に活用できる基盤が構築され、エコシステム全体の価値向上に貢献します。 -
ヒューマノイドの公共導入──AIと身体が融合した次世代行政へ
Polimillは、生成AIのさらに先を見据え、「AIと身体の融合」を目指し、ヒューマノイドロボットの公共導入を加速していくとしています。窓口対応、施設案内、災害時支援など、QommonsAIの行政知識基盤とヒューマノイドの身体性が融合することで、デジタル化が困難だった「対面」や「現場」の行政サービスを根本から変革することを目指しています。日本発の公共インフラを世界標準へ届けることを目標に、少子高齢化が進む日本で生まれた行政AIとロボティクスの融合モデルを、同様の課題を抱える世界各国へ展開する展望です。
無料でも高機能:QommonsAIの主な特徴
QommonsAIは「無料」でありながら、以下の高機能を備えています。
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全国自治体の知見を5秒で横断検索: 行政文書・議会議事録・法令データを整理・格納した巨大ナレッジを標準搭載し、利用回数は無制限です。
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法令の「意味」を理解する唯一のAI: 独自開発の「LawChunker」により、法令特有の階層構造や参照関係を正確に理解し、法令検索精度は98%に達します。
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最先端AIモデルを自由に選択: GPT-5.2、Claude 4.5、Gemini 3 Pro、純国産LLM「PLaMo 2.1 Prime」から、業務に応じて最適なモデルを選択可能です。
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国内処理を具体保証: AWS国内リージョン上で稼働し、JP CRIS等で国内処理を具体的に保証しています。LGWAN環境にも追加料金なしで対応しています。
調達資金の使途
本調達資金は、以下の成長投資に充当されます。
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Qommons ONEの開発・パートナー拡大: MCPアプリストアの技術基盤強化と、データパートナー企業のネットワーク拡大に活用されます。
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全国展開の加速: 2026年内に1,200自治体・80万人のユーザー獲得に向けた営業・サポート体制の強化が進められます。
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次世代プロダクト開発: QommonsAI Pro、Qommons Connect、QommonsAI Advanceの研究開発に充てられます。
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GraphRAG×行政オントロジー基盤の構築: サイロ化データを因果・時系列で結び直す次世代データ基盤への技術投資が行われます。
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ヒューマノイド公共導入の実証・展開: AIと身体が融合した次世代行政サービスの実証実験および本格展開が進められます。
Polimill代表コメント
代表取締役の伊藤あやめ氏と谷口野乃花氏は、「予算の制約で生成AIを使えない自治体があってはならない」という信念のもと、QommonsAIを無料で提供してきたと述べています。従来の生成AIサービスでは、利用量を気にしながら使う、月末になると利用を控えるといった運用が少なくありませんでした。
両氏は、全職員がAIを日常的に使える環境こそが行政サービス全体の質を高めると確信しており、今回の資金調達がその信念の証明であると考えています。そして、QommonsAIを起点とした行政DXエコシステムの構築に向けた次のステージへの切符であるとも語っています。GraphRAGと行政オントロジーによるデータ革命、そしてヒューマノイドの公共導入を通じ、「AIと身体が融合した次世代行政」という、世界がまだ見ぬ領域に踏み出し、日本発の公共インフラを世界標準へ届けることを目指していくとのことです。
QommonsAIについて
QommonsAI(コモンズAI)は、自治体行政における導入シェアNo.1を誇る生成AIです。独自開発の「LawChunker」による法令検索精度98%、全国自治体文書の5秒以内横断検索、複数AIモデル対応(GPT-5.2、Claude 4.5、Gemini 3 Pro、PLaMo 2.1 Prime)、国内リージョンでのデータ処理保証など、行政現場のニーズに応える機能を備え、各団体1,000アカウントまで無償で提供されています。
サービスサイト: https://info.qommons.ai/
AI Workstyle Lab編集部コメント
今回のPolimillによる資金調達は、行政分野におけるAI活用の可能性を大きく広げるものと捉えられます。特に「無料」で提供しながらエコシステムで収益を上げるというビジネスモデルは、予算制約の厳しい自治体にとって画期的なアプローチです。QommonsAIが目指すGraphRAGや行政オントロジーによるデータ基盤の構築、さらにはヒューマノイドの公共導入といった構想は、AIとロボティクスが融合した「次世代行政」の姿を具体的に示しています。しかし、これらの先進的な取り組みを進める上では、データ連携におけるセキュリティ確保や、ヒューマノイド導入時の倫理的側面、住民の受容性といった課題に対する丁寧な検討が不可欠となるでしょう。日本発の公共インフラが世界標準となる未来に期待しつつ、その実現に向けた動向を注視していきます。
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本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。
