AIネイティブ時代の業務変革:Autonomous Operationsとは
現代の企業競争力を左右する業務プロセスは、グローバル化、人材不足、ビジネス変化の加速により複雑化しています。このような状況において、企業全体のプロセスをデジタル空間に再現するDTO(Digital Twin of Organization)は、プロセスの可視化、改善、効果予測、AI活用を支える基盤として注目を集めています。
AI技術の急速な進展に伴い、AIと人が協調して業務を遂行する「AIネイティブな業務プロセス」への転換が不可欠となりつつあります。これは、従来の人中心の業務フローにAIを部分的に付与するだけでなく、業務プロセスをAI前提で再設計し、データに基づいてAIが継続的に改善をアシストする仕組みを指します。このAI時代における自律型オペレーションの実現は、グローバルでは「Autonomous Operations(自律型オペレーション)」と呼ばれ、業務が自律的に進化し続ける運営モデルを意味します。
この実現には、以下のような一貫したプロセス改善サイクルが必要です。
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プロセスを正確に把握するためのデータ統合
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As-Is(現状)プロセスの可視化
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AIによる改善シナリオ生成
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To-Be(あるべき姿)プロセスの設計と自動実行
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実行結果のモニタリング
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AIによる再改善
AI、プロセス、データが融合したこの循環型の改革モデルこそが、企業の持続的な価値創造の中心になりつつあります。DTO領域において、プロセスの可視化から改善、自動実行、モニタリング、再改善までを一貫して実現するフルサイクル型のソリューションは、世界的にも極めて先進的な取り組みと言えるでしょう。

iGrafxは、プロセスマイニング、モデリング、シミュレーションの分野でグローバルリーダーとして知られ、世界16カ国・数千社に導入実績があります。一方、NTTデータ イントラマートは、25年にわたりエンタープライズ・ローコードプラットフォーム「intra-mart®」を主軸に、日本の業務プロセスを支える基盤としてワークフロー/ローコード領域をリードしてきました。両社は日本市場で長年の協業関係を築いており、このAI、プロセス、データが融合する時代に求められる新しい業務デザインと自律改善サイクルを実現するため、Autonomous Operations領域での共同開発に合意しました。
共同開発の具体的な内容:Autonomous Operations Edition(仮称)
両社は「Autonomous Operations Edition(仮称)」として、以下の項目を中心とした共同開発を進めます。この取り組みは、長期的な視点で推進される戦略的協業の一環です。
- 業務プロセスの統合可視化(As-Isのデジタルツイン化)
iGrafxのProcess360 Liveのモデリング・マイニング技術とイントラマートの実行ログを連携させ、企業の業務プロセス全体を可視化します。 - AIによる改善デザイン支援(To-Beプロセス設計)
ボトルネック判定、改善案生成、シミュレーションをAIが支援し、最適なTo-Beプロセスを提示します。 - インタラクティブな効果予測(シミュレーション)
改善後の業務パフォーマンスを事前に評価し、投資対効果、負荷、リードタイムなどを定量的に予測します。 - intra-martによる自動実行(実運用化)
デザインされたTo-Beプロセスは、intra-mart上で自動的にワークフロー化・アプリケーション化され、実運用に移行します。 - パフォーマンスモニタリングとAIアシスト改善(再評価・再改善)
実行された業務プロセスのパフォーマンスデータはiGrafxへ戻され、処理時間、リソース負荷、エラー傾向、ボトルネック変化などを自動監視します。AIが改善ポイントを再特定し、次の改善案を提案します。 - 前後の業務プロセスや他部門に改善の幅を広げる(拡張)
「可視化 → 改善 → 自動実行 → モニタリング → 再改善 → 拡張」のサイクルを自律的に回すことが可能になります。

この「Autonomous Operations Edition(仮称)」の完成後は、NTTデータ イントラマートとiGrafx両社の正式ラインナップとして、日本市場およびアメリカ市場を中心にグローバル展開される予定です。
今後の展望と販売戦略
Autonomous Operations Edition(仮称)は、以下のチャネルを通じて展開される見込みです。
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日本国内:NTTデータ イントラマートおよびNTTデータグループの販売網を活用し、11,900社を超える既存顧客へ供給されます。
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海外:iGrafxの既存チャネル(16カ国)を活用し、北米・欧州を中心に販売されます。特に金融、保険、製造領域でのAutonomous Operations需要に対応していく方針です。
本共同開発に関するiGrafxのプレスリリースも発表されています。
両社は今後も、AI、プロセス、データを軸に、業務が自律的に進化する次世代のAutonomous Operationsプラットフォームを共同で推進し、企業の競争力強化に貢献していくとしています。
※エンタープライズ・ローコードプラットフォームとは、企業内の多様な業務システムを同一プラットフォームに集約し、最新デジタル技術を活用することでIT投資効率化と業務プロセス最適化・標準化を実現するものです。業務プロセスのフルオートメーション化をサポートする機能やAPIコンポーネント群を多数備え、スピーディーかつ柔軟なローコードアプリケーション開発を可能にします。グループ企業全体での共同利用やクラウド利用も可能です。
AI Workstyle Lab編集部コメント
NTTデータ イントラマートとiGrafxの共同開発は、企業が直面する複雑な業務課題に対し、AIを活用した本質的な解決策を提示しています。特に「Autonomous Operations」という概念は、単なる業務自動化に留まらず、AIが自律的に改善提案を行い、プロセス全体を継続的に最適化していくという、次世代のビジネスモデルを示唆していると言えるでしょう。これにより、企業はより迅速な意思決定と変化への対応が可能になり、グローバル市場における競争力を大きく高めることが期待されます。金融、保険、製造業といった特にプロセスが複雑な業界での活用が先行する可能性が高く、業務効率化だけでなく、新たな価値創造の機会も生まれるかもしれません。AIを前提とした業務設計は、これからの企業経営において不可欠な視点となるでしょう。
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本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

