日本IBMとCuebusが描く製造業の未来:AIとロボットが変革する生産現場

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参画の背景

日本の製造業は、地政学リスクやサプライチェーンの分断、需要変動といった複合的な環境変化に直面しています。さらに、労働人口の減少による人手不足や、熟練者の知見・ノウハウの伝承の難しさといった課題も抱えています。このような状況下で、安定したサプライチェーンを確立し、企業競争力を高めるためには、生産を継続できる体制の強化が不可欠です。

ORIONは、これらの課題に対応するため、AIによる計画高度化と現場実行・搬送の自動化を一体で支援することを目的に開発されました。

ORIONの概要

ORIONは、日本IBMがCuebusを含む製造業支援の実績を持つパートナー各社と共同で開発した、ワンストップ自動搬送ソリューションです。中核となるのは、製造現場の作業計画を高度化するAIソリューション「IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestrator」です。このシステムは、IT、OT、AIを融合し、「計画立案 → 現場実行 → 自動搬送 → 実績フィードバック」という一連のプロセスを統合したアーキテクチャーで束ねます。

これにより、現場に集中しがちな情報収集、判断、指示の負荷を軽減し、計画から実行までを包括的に支援します。工程間の仕掛搬送、部材供給、完成品搬出、倉庫入出庫などを対象に、AGV(無人搬送車)への指示から実績回収、異常時の差し替えまでを一気通貫で自動化することで、生産プロセス全体の安定稼働とレジリエンス強化が図られます。

Cuebusの参画領域

Cuebusは、製造現場における倉庫・搬送領域の自動化を担う共創パートナーとして参画し、現場の作業負荷軽減と、より安定した生産・供給体制の実現に貢献します。具体的には、Cuebusの都市型立体ロボット倉庫技術を通じて、以下の領域を支援します。

  • 倉庫入出庫の自動化

  • 工程間搬送・部材供給・完成品搬出など、構内物流の効率化

  • 高密度保管と高スループットを両立する都市型立体ロボット倉庫「CUEBUS」による運用支援

共創パートナーと各社の役割

ORIONの開発には、以下の各社が共創パートナーとして参画し、それぞれの専門性を活かして貢献しています。

  • Cuebus株式会社:高密度保管と高スループットを可能とする都市型立体ロボット倉庫「CUEBUS」により、倉庫の完全自動化の実現を支援します。

  • 日本アイ・ビー・エム株式会社:IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorを中核として設計し、複雑なスケジューリングをAIで最適化することで、製造現場の迅速かつ高品質な意思決定を促進します。

  • 株式会社レクサー・リサーチ:IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorで作成した計画をもとに工程シミュレーションを事前に行うことで、より現実に近い計画の立案を支援します。

  • 株式会社たけびし:IoTソリューションによってITとOTを連携させるほか、設備・ロボットのインテグレーションを支援します。

  • レッドハット株式会社:Red Hat Device Edgeによるオープンな実行基盤上にIT側のシステムを構築することで、導入時だけでなく、保守・運用面でも作業の負担軽減につながる環境の構築を支援します。

今後の展望

Cuebusは、ORIONの共創パートナーとしての参画を通じて、製造現場における倉庫・搬送領域の自動化と高度化を推進し、計画から現場実行までが連動する生産体制の構築に貢献していきます。今後もパートナー各社との共創を通じて、製造業における生産性向上とサプライチェーンのレジリエンス強化を支援する方針です。

AI Workstyle Lab編集部コメント

「ORION」は、製造業における長年の課題である人手不足やサプライチェーンの不安定化に対し、AIと自動化で具体的な解決策を提示しています。特に、Cuebusのロボット倉庫技術が構内物流の自動化に貢献することで、中小規模の工場でも導入しやすくなるでしょう。これにより、生産計画の最適化から現場の実行まで一貫したデジタル化が進み、企業は大幅なコスト削減と生産性向上を実現できます。AIが物理的な現場で「動く」フェーズに入ったことを示す好例であり、他産業への応用も期待されます。

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