AIエージェントの資格とは?AICX協会が発表した新資格制度「ストラテジスト」「アーキテクト」を徹底解説

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生成AI導入の現状と課題

生成AIの企業活用が進む中、AIは「個人のツール」から「組織のインフラ」へとその活用領域を拡大しています。しかし、生成AIの活用が進む日本企業においても、成果創出には大きな差が生じているのが現状です。PwC Japanグループが公開した「生成AIに関する実態調査2025春」によると、日本企業の生成AI活用は一定水準で進むものの、「期待を上回る効果」を実感している企業は13%にとどまると分析されています。

この調査では、高い効果を上げている企業ほど、生成AIを単なる効率化ツールではなく業務や事業構造の変革手段として捉え、業務プロセスへの本格的な組み込みやガバナンス体制の整備を進めている点が指摘されています。これは、多くの企業がAIエージェントの「導入」段階から「成果創出」段階へ移行する過程で、構造的な課題に直面していることを示唆していると言えるでしょう。

AICX協会が企業とともにAIエージェントの設計・実装を進める中で、以下の共通課題が見られました。

  • AI導入の戦略設計と実装が分断されている

  • 業務プロセス全体への統合が進まない

  • 組織としての評価基準が不足している

こうした課題認識は、AICX協会が実施してきたコミュニティ活動や企業向けカンファレンスでも共通して挙がっており、実務者から設計と実装を体系化した人材基準への要望が高まっていました。同協会は、防衛装備庁におけるAI関連プロジェクトや医療領域でのAIエージェントプラットフォーム構築など、分野横断でAIエージェントの設計・実装に取り組んできた実務知見を踏まえ、企業内で再現可能な人材基準として本資格制度を設計しました。

資格制度の概要:戦略設計と実装を分離した2つの役割

本資格制度は、企業内で役割が分かれやすい「戦略設計」と「実装」を明確に分離した2つの資格で構成されています。

資格名 役割 主な業務 想定対象者 スキル領域
AIエージェント・ストラテジスト 「投資対効果」を描く。AIが解くべき課題を特定し、現場の業務プロセスを再設計する。 ROI設計、業務分解、導入戦略策定 DX推進担当/経営企画/人事・人材育成担当/部門マネージャー/業務改革担当 AIエージェント理解/業務分解/KPI設計/組織導入設計/BPR
AIエージェント・アーキテクト 「動く仕組み」を作る。ノーコードツール等を駆使し、AIエージェントを構築する。 AIエージェント実装、ワークフロー構築、運用改善 IT企画/社内SE/ノーコード開発者/AIプロジェクト担当/業務自動化推進者 ワークフロー設計/ノーコードAI構築/API連携/品質改善

この資格では、カスタム型のチャットボット(ChatGPTのGPTsやGeminiのGemなど)や、活用が進むワークフロー型のAIエージェントを中心としながら、汎用的なAIエージェントも含めてカリキュラムが構築されています。

制度の特徴

この資格制度は、AI実装を前提とした実務人材基準を特徴としています。

  • AIエージェント実装を前提としたスキル体系
    業務文脈を踏まえ、AIが実行可能なAIエージェント(ワークフロー)を設計・実装する能力を評価します。

  • BPRと組織変革を含む実務知識
    AI導入前の業務設計や暗黙知の形式知化までを含む体系です。

  • 組織横断的なガバナンス視点
    ツール乱立やサイロ化を防ぎ、全社的な生成AI活用を推進します。

試験スケジュール

  • 2026年2月13日:ウェイティングリスト登録受付開始(公式テキスト先行提供)

  • 2026年3月上旬:試験詳細公開

  • 2026年6月中旬:「AIエージェント・ストラテジスト」第1回試験実施(オンライン形式)

「AIエージェント・アーキテクト」の詳細なスケジュールは、後日公開される予定です。

本資格は個人受験に加え、企業・団体単位での受験制度の導入も予定されており、社内AI人材育成プログラムとしての活用が想定されています。AICX協会は、3年間で累計約10,000名規模の受験を想定しているとのことです。

ウェイティングリスト登録はこちらから可能です: https://forms.gle/bLqGJVnP5Z4TDMCU8

代表理事コメント

小澤 健祐 代表理事

小澤 健祐 代表理事

AIは個人の生産性向上ツールから、組織の意思決定や業務構造そのものを変える基盤へと移行しています。AICX協会では、顧客体験とAIを統合しながら企業の価値創出を再設計する流れが加速しており、人材の役割定義そのものを更新する必要が生まれています。本資格は、AI時代における新しい組織実装人材の基準を提示するものです。

小栗 伸 代表理事

小栗 伸 代表理事

企業の現場では、AIツールの導入が進む一方で、ROI設計や業務分解が十分に行われないままプロジェクトが進み、成果創出につながりにくいケースも多く見られます。特に戦略設計と実装運用の分断が大きな障壁になっています。本制度では、企業がAIを継続的に活用できるよう、現場課題に基づいた実務人材の基準を整理しました。

関連情報と問い合わせ先

お問い合わせ先

一般社団法人AICX協会 AIエージェント資格担当
support@aicx.jp

一般社団法人AICX協会について

AICX協会 ロゴ

一般社団法人AICX協会(AI Customer Experience Consortium)は、「分断を超え、体験を変える」をミッションに掲げ、AIエージェントの社会実装を推進するために設立された業界団体です。AIエージェントを活用した顧客接点の在り方を進化させ、より良い顧客体験を実現するために、研究・普及・実践のさまざまな活動を行っています。

  • 生成AI技術の実践的な応用を促進する教育・研修プログラムの提供

  • 顧客データ統合プラットフォームの構築

  • 普及支援、業界標準の策定を通じた健全な市場形成

  • 企業間連携の推進やカンファレンス・セミナーの開催

これらの取り組みを通じて、組織や業界の垣根を超えた統合的なアプローチを実現します。さらに、顧客一人ひとりに価値ある、一貫性のある体験を提供できる社会の実現を目指しています。

  • 名称:一般社団法人AICX協会

  • 設立:2025年1月

  • 住所:〒160-0023 東京都新宿区西新宿三丁目3番13号 西新宿水間ビル6階

  • URL:https://aicx.jp


AI Workstyle Lab編集部コメント

AICX協会が創設したAIエージェント実装人材の資格制度は、企業が生成AIを単なるツールから組織のインフラへと昇華させる上で極めて重要です。特に「戦略設計」と「実装」を分離した体系は、AI導入におけるROI(投資対効果)の明確化と、現場での具体的なワークフロー構築を両立させ、ビジネス成果へと直結させる道筋を示しています。DX推進担当者や経営企画部門にとっては、この資格が社内AI人材育成の明確な指針となり、企業全体のAIガバナンス強化にも寄与するでしょう。ノーコードツールの活用も視野に入れた実践的なスキルが評価されるため、幅広い企業でAIエージェントの本格導入が加速することが期待されます。

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記事の著者
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