GRANDIT AI Connectとは?ERPデータをAIで活用し経営判断を加速する新基盤を解説

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開発の背景と解決される課題

生成AIの進化により、企業におけるAIの業務活用が急速に進んでいます。AI活用を実務で成果につなげるには、受注・会計・在庫など企業活動のデータが集約される基幹システム(ERP)と連携し、必要な情報へ正確かつ安全にアクセスできる環境を整えることが不可欠です。

しかし、ERPとAIを実運用レベルで連携させるには、以下のような課題がありました。

  • 複雑なデータ構造・業務文脈への対応: ERPは多数のテーブルや業務ロジックで構成されており、汎用AIをそのまま接続すると、業務文脈の誤解釈や誤抽出のリスク(ハルシネーションを含む)が生じる可能性があります。

  • 権限・セキュリティ管理への対応: 部門別・役職別などの厳格なアクセス権限を、AI経由のデータ利用にも適切に反映・統制する仕組みが求められます。

システムインテグレータは、長年データベース開発支援ツール「SI Object Browser ER」で培った高度なデータベース解析技術と、GRANDITプライムパートナーとして蓄積してきた業務・データ構造への知見を融合し、AIとERPを安全につなぐ実用的な「通訳層」として「GRANDIT AI Connect」を開発しました。これにより、企業単独では実現が難しかった基幹データへの正確かつ安全なアクセスを可能にし、AI活用の実務適用を後押しします。

「GRANDIT AI Connect」の主な特長

1. MCP準拠による、AIクライアントとの接続性と拡張性の確保

「GRANDIT AI Connect」は、AIエージェント連携の標準規格であるMCPに準拠しています。これにより、MCP対応AIクライアント(例:Claude Desktop)からGRANDITのデータへアクセスするための接続基盤として利用でき、企業はAI活用の拡張性を確保しながら、ERPデータを実務に取り込むことが可能になります。

2. SI Object Browser ERの技術を活用し、誤抽出・誤解釈リスクを低減

同社のデータベース設計支援ツール「SI Object Browser ER」で管理されるデータモデル(ER定義)を活用します。自然言語による曖昧な指示を、ERPのデータ構造に適合する抽出処理へマッピングすることで、AIによるデータ参照時の誤抽出・誤解釈(事実誤認)リスクを低減します。これにより、会計・財務領域を含む重要データの活用において、より高い信頼性を実現します。

3. Microsoft Entra ID連携による権限制御

Microsoft Entra ID(旧Azure AD)と連携し、AI経由のデータアクセスであっても、利用者本人のアクセス権限(部門・役職等)を継承し、同等の権限制御を適用します。これにより、権限外データへのアクセスを防止し、企業に求められるセキュリティ・ガバナンスに配慮したデータ活用を支援します。

「GRANDIT AI Connect」による想定ユースケース

  • 経営層における迅速な意思決定: 例えばCFOがAIに「直近の部門別収益と予実差異を確認したい」「キャッシュフローの推移を把握したい」と問いかけることで、GRANDIT内の関連データに基づく情報を対話形式で迅速に取得し、意思決定までのリードタイム短縮を支援します。

  • 現場部門の集計・確認業務の効率化: 現場担当者がAIに「過去1年間の製品別売上ランキングと在庫状況を確認したい」と問いかけることで、複数画面の確認やCSVの突合といった作業負荷を軽減し、データ収集・集計業務の効率化につなげます。

現時点では、主にデータ参照・集計等の活用を想定しており、伝票起票などAIが自律的にシステム更新を行う機能については、今後の機能拡張の対象として段階的に検討される予定です。

提供開始時期・提供形態

「GRANDIT AI Connect」は、2026年4月よりサブスクリプション形式で提供を開始します。提供プランは、予算管理のしやすさとAI利用コストの最適化を両立できるよう、定額制と利用量に応じた従量制を組み合わせた形が予定されています。詳細な提供価格については、2026年4月の提供開始に向けて順次案内されます。

今後の展望

システムインテグレータは「GRANDIT AI Connect」を、AIと基幹業務システムの連携を推進する戦略製品と位置づけています。まずはGRANDIT導入企業向けに、安全なデータ参照基盤として展開し、企業のAI活用を支援します。今後は、データ参照にとどまらず、業務支援領域の拡張も視野に入れ、機能を段階的に発展させていく予定です。あわせて、GRANDITコンソーシアムを通じた展開も推進し、企業のAI活用と基幹システムの融合をさらに進化させていくとのことです。

参考情報

GRANDITについて

GRANDITは、日本の商習慣に対応した国産Web-ERPパッケージです。企業活動に関する各種データが蓄積される基幹システムとして、多くの企業で利用されています。システムインテグレータは2004年の初期版から開発に参画し、GRANDITプライムパートナーとして、そのデータ構造・業務構造に関する知見を蓄積してきました。

GRANDITの詳細はこちら: GRANDIT

MCP(Model Context Protocol)について

MCPは、AIアプリケーションと外部システムを接続するためのオープンな標準規格です。AIエージェント活用の拡大に伴い、外部システム連携を実現するための基盤技術として注目されています。

SI Object Browser ERについて

SI Object Browser ERは、システムインテグレータが提供するデータベース設計支援ツールで、データベース構造の可視化と管理を効率化します。「GRANDIT AI Connect」では、このER定義を活用することで、自然言語による指示をデータ構造に即した適切な参照先へつなぐ仕組みを実現しています。

SI Object Browser ERの詳細はこちら: SI Object Browser ER

株式会社システムインテグレータについて

会社名:株式会社システムインテグレータ
証券コード:3826 (東証スタンダード)
所在地:埼玉県さいたま市中央区新都心11-2 ランド・アクシス・タワー32階
設立:1995年3月
代表者:代表取締役社長 引屋敷 智
資本金:3億6,771万2千円
URL:株式会社システムインテグレータ
事業内容:

  • パッケージ・ソフトウェアおよびクラウドサービス(SaaS)の企画開発・販売、コンサルティング(ERP、開発支援ツール、プロジェクト管理ツールなど)

  • AIを使った製品・サービスの企画開発および販売、AI関連のソリューションの提供・支援およびコンサルティング


AI Workstyle Lab編集部コメント

「GRANDIT AI Connect」は、企業の基幹システムであるERPのデータをAIで活用する上でのセキュリティや正確性の課題を解決する重要な一歩です。これにより、経営層はより迅速かつデータに基づいた意思決定が可能となり、現場部門も煩雑なデータ抽出・集計作業から解放され、本来の業務に集中できるようになります。特に、Microsoft Entra ID連携による権限管理は、AI活用におけるガバナンス確保の点で高く評価できます。今後は、データ参照に留まらない業務支援の拡張が、企業の競争力向上に直結するでしょう。

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この記事の情報
記事の著者
AI Workstyle Lab 編集部

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