株式会社Mavericks、動画生成AI「NoLang」で上場企業の海外投資家向けIR動画制作を自動化
株式会社Mavericksは、同社が提供する動画生成AIサービス「NoLang(ノーラン)」を活用し、上場企業のIR(Investor Relations:投資家向け広報活動)活動におけるグローバル対応を強化すると発表しました。本機能により、日本語の決算説明資料やテキストから、AIが内容を理解・翻訳し、英語のナレーションと英語字幕付きのIR動画を全自動で作成することが可能になります。

海外投資家向けIR活動の重要性と既存課題
東京証券取引所は、プライム市場の上場企業に対し、2025年4月から決算情報や適時開示(投資判断に重要な情報を速やかに開示すること)の英語同時開示を実質的に義務化します。これは、グローバル基準での迅速かつ公平な情報開示を強く求めるものです。
このような背景には、外国法人等の日本株保有比率が32.4%と過去最高を更新している現状があります(出典:東京証券取引所『2024年度株式分布状況調査の調査結果について』)。これにより、IR活動における海外投資家とのコミュニケーションの重要性が一層高まっています。
しかし、多くの企業がこの対応に課題を抱えているのが実情です。一般社団法人日本IR協議会の調査によると、海外IR実施企業の半数以上(54.7%)が「英語での情報開示やコミュニケーション」を課題として挙げています。英語でのプレゼンテーション資料の公開は進む一方で、より直感的に理解を促進する「英語での動画配信」の実施率は18.4%と低迷しています(出典:一般社団法人日本IR協議会『2025年「IR活動の実態調査」』)。
従来の動画制作手法では、高額な外注コスト、翻訳やナレーター手配にかかる膨大な時間、さらには多忙な経営層のスケジュール確保といった「属人化」の課題が大きな障壁となっていました。その結果、決算発表直後など、情報の鮮度が最も重要なタイミングでの迅速な英語動画配信は、事実上困難な状況でした。
AI Workstyle Lab編集部では、この課題に対し、AIが提供する解決策が注目されると分析しています。特に、情報の即時性と正確性が求められるIR活動において、AIによる自動化は業務効率を飛躍的に向上させる可能性を秘めていると考えられます。
NoLangが実現するIR動画制作の自動化
動画生成AI「NoLang」は、これらの海外投資家向けIR動画の配信を阻んできた課題をワンストップで解決します。日本語で作成された決算短信や決算説明資料のPDFやpptxファイルをNoLangにアップロードするだけで、AIが内容を理解・翻訳し、流暢な英語のナレーションと英語字幕が付いた高品質な解説動画を数分で自動生成します。
さらに、オプションとして経営層の姿や音声を忠実に再現した企業ごとの専用AIアバターを開発し、それを用いた動画作成も可能です。これにより、多忙な経営層が動画撮影に時間を割く必要がなくなり、IR担当者のみで迅速な動画制作が可能になります。
この機能は、AIが単なる翻訳ツールに留まらず、コンテンツ制作のプロセス全体を自動化できることを示しています。特に、経営層の負担軽減と情報発信の迅速化という点で、従来の働き方を大きく変革する可能性を秘めていると言えるでしょう。
NoLangがもたらす英語動画IR活動のメリット
NoLangの活用は、IR活動に複数のメリットをもたらします。
圧倒的なスピードとコスト削減
決算発表直後など、情報の「鮮度」が最も重要なタイミングで、即座に英語動画を生成・開示し、決算発表当日に動画を出すことができます。これまで英語動画の制作に掛かっていた翻訳、ナレーター手配、スタジオ撮影、動画編集といった数十万から数百万のコストを10分の1以上に削減することが期待されます。
経営層への「属人化」解消と高品質な情報発信
多忙な経営層の出演・撮影は一切不要です。オプションの「専用AIアバター」を活用することで、出演負荷やスケジュール調整の課題を根本から解消し、経営者本人が語りかけるのと遜色のない、信頼性の高い情報発信をタイムリーに実現します。
海外投資家のエンゲージメント向上
動画はテキストに対して9倍の記憶定着効果があると言われています(出典:insivia『2023 Report: Most Important Marketing Stats in the Software & SaaS Industry』)。このため、テキスト資料に加え、視覚的・聴覚的に分かりやすい「IR動画」を英語で配信することは、海外投資家の企業理解を促進し、エンゲージメント(顧客や投資家との関係性や結びつき)向上に直結します。これは結果として、投資家層の裾野拡大や株式の流動性向上にも貢献すると考えられます。
AI Workstyle Lab編集部としては、これらのメリットは、企業がAIを活用して業務効率を向上させ、競争力を強化する具体的な事例と言えるでしょう。特に、グローバル市場での存在感を高めたい日本企業にとって、AIは不可欠なツールとなりつつあります。
今後の展望
株式会社Mavericksは、今後「NoLang」の多言語対応をさらに強化し、英語だけでなく他の主要言語への対応も順次拡大する予定です。IR領域における情報開示の効率化と高度化を支援することで、日本企業の活動の透明性向上と、資本市場全体の活性化に貢献していくとしています。
NoLang for Business 公式サイト:
https://corp.no-lang.com
株式会社Mavericksは、プロダクトアウト型の生成AIスタートアップとして、リアルタイム動画生成AI「NoLang」や超解像化技術「カクダイ」など、先端的な自社プロダクトを多数提供しています。
株式会社 Mavericks 会社概要:
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会 社 名 :株式会社 Mavericks
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本社所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷三丁目 43-16 コア本郷ビル 1 階 A 室
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代 表 者 :Founder CEO 奥野 将太
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設 立 :2023年9月12日
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事 業 内 容:様々な業種・ 業態で展開可能なシステム・プロダクトの開発、リアルタイム動画生成AI「NoLang」や超解像化技術「カクダイ」などの提供、購読者日本最多の最新のAI情報を届けるメルマガ「AI Newsletter」の提供
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U R L : https://www.mvrks.co.jp/
NoLangにご興味をお持ちの方、事業会社関係者の方、顧客基盤へのAIサービス導入を考えていらっしゃる方、組織におけるDX担当者様は、以下のメールアドレスよりお問い合わせください。
お問い合わせ先:nolang-corporate@mvrks.co.jp

