ジェイテクト、Upstage AI、カラクリが「フィジカルAI開発支援プログラム by AWSジャパン」に採択
株式会社ジェイテクト、Upstage AI株式会社、カラクリ株式会社の3社が、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(AWSジャパン)が実施する「フィジカルAI開発支援プログラム by AWSジャパン」に採択されました。この共創活動は、製造現場におけるフィジカルAIの社会実装を推進し、自律型・適応型生産システムの実現を目指すものです。

ジェイテクトグループは「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」というミッションのもと、2030年までに「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」となることを目指しています。
プロジェクト実施の背景と目的
日本の製造業は、少子高齢化による労働力不足や熟練技能の承継といった構造的な課題に直面しています。これらの課題を解決するため、ジェイテクトは、現場で発生する多様かつ高精度なデータと実際の生産環境を活用し、ロボットや生産設備が変化する現場に自律的かつ適応的に対応できるフィジカルAIの実装を目指しています。
本プログラムへの採択を通じて、3社は製造業界におけるフィジカルAI活用の可能性を検証し、自律型・適応型生産システムの社会実装を推進していく方針です。
共同開発の概要
本プロジェクトでは、ジェイテクトの工場を舞台に、以下の3つのアプローチを通じて自律型・適応型生産システムへの転換を実現することを目指しています。
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Vision Language Action(VLA)の活用
マルチモーダル生成AIにより、画像・言語・動作を統合的に学習・推論することで、複雑な製造プロセスの自動化と最適化を実現します。これにより、AIがより人間のように状況を理解し、適切な行動をとれるようになります。 -
仮想空間での高速学習(Sim2Real)による試作コストの削減
シミュレーション環境でAIモデルを高速に学習させ、その成果を実環境に転用する「Sim2Real」技術を活用します。これにより、AIモデルの開発コストと試作期間を大幅に短縮し、効率的な開発が可能になります。 -
現場データの資産化とAI-Ready化
ジェイテクトの工場に蓄積されている多様で高精度なデータを、AIが最大限に活用できる形式に変換し、現場データに基づいた専用モデルを構築します。これにより、これまで活用しきれていなかった現場データの価値を最大化します。
各社の役割
共同開発における各社の役割は以下の通りです。
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ジェイテクト: 実証フィールドおよびドメイン知見を提供し、製造工程における多様で高精度なデータと実際の工場環境を提供します。フィジカルAIの社会実装を可能にする道筋を確立し、グローバル競争力を持つ次世代生産システムの構築に貢献します。
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Upstage AI株式会社: データ構造化・モデル開発を支援します。独自のLLM開発力と、非構造データをAI活用可能にするデータ構造化技術をフィジカル領域へ展開し、現場データをAIが処理可能な形に変換し、データの資産化を実現します。
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カラクリ株式会社: AIモデル開発を推進します。生成AI領域における高度な開発能力を活かし、CUAモデルで培った意図理解・画像認識技術を、ジェイテクトの製造課題に対応できる直感的なロボット制御(VLA)として実装することを推進します。
今後の展望とSDGsへの貢献
本プロジェクトを通じてフィジカルAI開発を強力に推進することで、ジェイテクトの生産現場は「作る工場」から「考える工場」へと変革を遂げることが期待されます。これにより、日本の製造業全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進にも貢献するでしょう。
また、本開発品は持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」におけるターゲット9.4の達成に貢献するものです。具体的には、資源利用効率の向上とクリーン技術および環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性の向上が目指されます。

AWSジャパン「フィジカルAI開発支援プログラム」について
AWSジャパンが日本に法人または拠点を持つ企業・団体を対象に実施するプログラムです。ロボット基盤モデルなどを開発する企業・団体に対し、フィジカルAI領域のスペシャリストによる技術支援、ロボティクス・生成AIコミュニティ形成、Go-to-Market支援を提供することで、AIのロボティクスへの活用を推進しています。
ジェイテクトにおけるソフトウェアおよびAIに関する取り組み
ジェイテクトは、以前よりソフトウェアおよびAIに関する取り組みを積極的に進めています。
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2022年10月17日 Webアプリケーション開発体制を強化〜専門組織を新設、ソフトウェア人材教育を活発化〜
https://www.jtekt.co.jp/news/2022/000324.html -
2024年10月10日 ノーコードでAIを活用できるプラットフォームを内製〜生産現場でのデジタルモノづくり改革を推進〜
https://www.jtekt.co.jp/news/2024/004124.html -
2025年7月28日 専門知識不要でAI活用機会を広げる「AIエージェント構想」を発表
https://www.jtekt.co.jp/news/2025/004662.html
AI Workstyle Lab編集部コメント
今回のジェイテクト、Upstage AI、カラクリによるフィジカルAI開発支援プログラム採択は、製造業におけるAI活用の新たな地平を切り開くものと見ています。労働力不足や熟練技能の承継といった喫緊の課題に対し、VLA技術による複雑な製造プロセスの自動化や、Sim2Realによる効率的なAIモデル開発は、企業にとって生産性の向上とコスト削減に直結するでしょう。特に、現場データをAIが活用しやすい形に「資産化」する取り組みは、多くの製造現場が抱えるデータ活用の壁を打ち破る可能性を秘めています。この動きは、製造業だけでなく、物流やインフラ管理など、フィジカルな作業を伴う多様な領域でのAI導入を加速させるきっかけとなるかもしれません。
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本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

