Gen-AXとソフトバンク、コンタクトセンター向け先端AIオペレーター「X-Ghost」の正式提供を開始

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Gen-AXとソフトバンク、コンタクトセンター向け先端AIオペレーター「X-Ghost」の正式提供を開始

Gen-AX株式会社は、ソフトバンク株式会社との連携のもと、コンタクトセンター向けの自律思考型AI音声応対ソリューション「X-Ghost(クロスゴースト)」の正式提供を2025年11月10日より開始しました。本ソリューションは、AIが自律的に思考し、自然な音声対話で顧客応対を行う「AIオペレーター」として、企業の業務効率化と顧客体験の向上を両立させることを目指しています。パイロットプロジェクトとして三井住友カード株式会社との実証も経ており、一定規模以上のコンタクトセンターを持つエンタープライズ企業を中心に展開されます。

X-Ghost

コンタクトセンターが抱える課題と「X-Ghost」の役割

近年、「問い合わせ市場」は拡大を続けており、コンタクトセンターとインハウスを合わせた市場規模は、2024年度中に2兆円規模に達すると予測されています。また、音声認識技術の進歩により、音声認識市場は中長期的に高い成長が見込まれ、2028年度には300億円を超えるとの予測もあります。

一方で、AI導入後には「ユースケース設計(AIをどのような場面で活用するかを具体的に計画すること)」や「データ品質の維持・改善」が難しいという新たな課題が顕在化しています。これにより、AIを導入しても継続的な改善が困難であったり、現場での運用が定着しないケースが多く見られます。さらに、多くのコンタクトセンターでは依然として深刻な労働力不足と高い離職率に直面しており、対応品質の維持や業務知識の継承が課題となっています。

「X-Ghost」は、このような課題に対し、顧客とコンタクトセンターの現場に寄り添う「自律思考型AIオペレーター」として、以下の機能を提供します。

  • 24時間365日対応: 音声対話AIエンジンにより、時間帯を問わない顧客対応を実現します。
  • 安全で信頼性の高い対話: モニタリングAIが発話やシステム挙動をリアルタイムで監視し、リスク判定やガードレール制御機能(AIが不適切な応答をしないよう制御する機能)により、安全な対話環境を提供します。
  • 人間らしい自然な対話: 最先端のSpeech-to-Speechモデル(音声から直接音声へと変換するAIモデル)を採用し、従来の音声認識・言語処理・音声合成を組み合わせる方法で生じがちだった情報欠損や遅延、誤りの伝搬といった課題を解消。AIが自律的に思考することで、より自然な対話を実現します。
  • API連携機能: 会話の文脈に応じて、AIが企業の社内システムAPI(アプリケーション同士が連携するための窓口)を呼び出し、顧客情報参照や手続きの実行など、より高度な対応を可能にします。

導入を強力に支援する体制

企業が「X-Ghost」をスムーズに導入できるよう、Gen-AXは以下の支援体制を同時に提供します。

  • エンタープライズ向け導入支援ツール群: 数百から数千種類に及ぶコンタクトセンターの対応業務シナリオをデータ化しやすいよう、業界別テンプレートライブラリーを反映したツール群を開発し、コンサルティングパートナーに提供します。
  • コンサルティングパートナーとの伴走プログラム: 株式会社JDSCや株式会社シグマクシスなど、複数のコンサルティングパートナーと連携し、導入設計から運用、改善までをワンストップで支援します。
  • 株式会社JDSC: https://jdsc.ai/
  • 株式会社シグマクシス: https://www.sigmaxyz.com/sx/ja/index.html

これにより、企業は「早く・確実に・現場に定着するAI導入」を実現し、「X-Ghost」はAIが人と共に働く「おもてなし」を形にする社会基盤となることを目指しています。

Gen-AXの代表取締役社長 CEOである砂金信一郎氏は、「労働力不足が深刻化するなか、私たちは単にAIを導入するだけでなく、AIが現場に定着し、人と共に働くための仕組みを提供しています。『おもてなし』を支えるAIとして、企業の生産性向上と人の豊かさの両立を実現するAX(AIトランスフォーメーション)を推進し、テクノロジーの力で誰もが安心して働ける社会と、心が通う顧客体験の実現を目指していきます」と述べています。

AI Workstyle Lab編集部の解説

コンタクトセンターにおけるAIの活用は、近年特に注目されています。しかし、今回のプレスリリースで指摘されているように、AIを導入しても「ユースケース設計」や「データ品質の維持・改善」が難しいという課題は、多くの企業が直面している現実です。単にAIツールを導入するだけでは、その真価を発揮することはできません。AIが最大限に効果を発揮するためには、どのような業務にAIを適用するかを明確にし、AIが学習するための高品質なデータを継続的に提供し続ける必要があります。

「X-Ghost」は、このような導入後の課題に対し、導入支援ツールやコンサルティングパートナーとの伴走プログラムを提供することで、企業がAIを現場に定着させ、継続的に活用できるようサポートする点が重要です。特に、株式会社JDSCや株式会社シグマクシスといった実績のあるコンサルティングファームとの連携は、単なる技術導入に留まらず、業務プロセス全体の変革(AX)を支援する強力な体制と言えるでしょう。

また、最先端のSpeech-to-Speechモデルを採用している点も注目すべき技術的特徴です。従来の音声認識・言語処理・音声合成を段階的に行うシステムでは、各段階でのエラーが累積したり、処理の遅延が生じたりする可能性がありました。Speech-to-Speechモデルは、音声から直接音声へと変換することで、よりスムーズで人間らしい自然な対話を実現し、顧客体験の質を大きく向上させる可能性を秘めています。

AIは単に人間の業務を代替するだけでなく、人間がより価値の高い業務に集中できるようサポートする存在へと進化しています。「X-Ghost」のようなソリューションは、労働力不足という社会課題に対し、AIと人間が協調して働く「AIワークスタイル」の実現を後押しする一例と言えるでしょう。

販売体制と今後の展望

「X-Ghost」の顧客への提案・販売は、国内の多くの大企業との取引実績を持つソフトバンク株式会社が担います。また、複数のコンサルティングパートナーとの伴走プログラムにより、導入設計から運用・改善までが一貫して支援されます。

今後は、SaaSの拡張や多言語対応、マルチモーダル(音声だけでなくテキストや画像など複数の情報を組み合わせて処理すること)への拡張を進めるほか、自治体や公共領域といった社会インフラ分野での実装も検討されています。

「X-Ghost」の詳細および問い合わせ先は、以下のウェブサイトをご確認ください。

この記事の情報
記事の著者
AI Workstyle Lab 編集部

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