法人向け生成AIチャットボット「ナレコムAI Chatbot」が進化
株式会社ナレッジコミュニケーションは、法人向けSaaS型生成AI活用プラットフォーム「ナレコムAI Chatbot」において、ユーザーインターフェース(UI)を刷新し、新メニュー「エージェントチャット」の提供を開始しました。これにより、会話中にAIモデルや各種ツールを柔軟に切り替えることが可能となり、より直感的な操作で業務効率化が図れます。また、Anthropic社の最新AIモデル「Claude Sonnet 4.5」にも対応し、AIの性能面でも大幅な強化が実現しました。

「ナレコムAI Chatbot」とは
「ナレコムAI Chatbot」は、チャット機能だけでなく、データ分析やコード生成など多様な機能をワンプラットフォームで提供する、高セキュリティな法人向けSaaS型生成AIチャットボットです。SaaS(Software as a Service)型であるため、導入や運用が容易で、月額1ユーザーあたり1,000円からというスモールスタートが可能な料金体系が特徴です。これにより、生成AIを試したい部門から全社的な本格展開まで、幅広い企業のニーズに対応できます。教育機関向けには、前払いの固定金額で利用できる「Educationプラン」も用意されています。
より詳しい情報は、以下の製品ページで確認できます。
https://www.knowledgecommunication.jp/product/narekomu-aiplatform.html
新機能「エージェントチャット」でAI活用がよりスムーズに
今回のアップデートの目玉は、従来の複数メニューを統合し、より使いやすいUI(ユーザーインターフェース)を実現した「エージェントチャット」です。この機能により、会話の途中でAIモデルやツールを自由に切り替えられるようになりました。
主要機能
- 会話中のモデル切り替え
「Claude Sonnet 4.5」をはじめ、「GPT-5 chat」「GPT-5 mini」「GPT-5 nano」など、「ナレコムAI Chatbot」に搭載されている全てのモデル間で自由に切り替えが可能です。業務の性質や求める回答の種類に応じて、最適なAIモデルを選択しながら効率的に作業を進められます。AI Workstyle Lab編集部解説
複数のAIモデルを一つのチャット画面で使い分けられるのは、非常に実用的です。例えば、創造的なアイデア出しには特定のモデルを、厳密な情報検索には別のモデルを使うといった柔軟な運用が可能になり、業務の質と速度が向上するでしょう。 - 各ツールの選択
これまで個別のメニューとして提供されていたWeb検索やコード生成といったツールが統合され、会話の途中でシームレスにツールを変更できるようになりました。搭載ツール
- Web検索:入力したプロンプト(AIへの指示)に基づいてウェブ検索を行い、情報源を一覧で表示します。常に最新の情報を取得しながら回答を生成できます。
AI Workstyle Lab編集部解説
最新情報が必要なリサーチ業務や市場調査において、AIが自動でWeb検索を行い、その結果を基に回答を生成してくれるため、情報収集の時間を大幅に短縮できます。 - ドキュメントから回答:アップロードしたドキュメントから必要な情報を取り出し、回答を生成します。社内資料や専門文書を活用した正確な情報提供が可能です。
AI Workstyle Lab編集部解説
社内規定や製品マニュアルなど、特定のドキュメント群から正確な情報を引き出す際に有用です。従業員の問い合わせ対応や新入社員の教育などにも活用できるでしょう。 - ベクトルストアから回答:事前に登録した社内文書やナレッジ(知識)をベクトル形式で保存したデータベースから、意味的に関連性の高い情報を検索し、回答を生成します。業務マニュアルや過去の事例など、社内に蓄積された知識を効率的に活用できます。
AI Workstyle Lab編集部解説
「ベクトルストア」とは、テキスト情報を数値のベクトルに変換して保存するデータベースで、意味的な類似性に基づいて情報を検索できます。これにより、キーワード検索だけでは見つかりにくい、関連性の高い情報を効率的に見つけ出すことが可能になります。 - システムメッセージ変更:システムメッセージの変更や「温度(temperature)」パラメーターを調整することで、より正確または創造的な応答を選択できます。「温度」とは、AIの回答の多様性や創造性を調整する設定値です。例えば、「ユーザーに英語とドイツ語の両方で返信してください」といった出力言語の設定や、「専門用語を使わず平易な表現で説明してください」といった回答スタイルなど、柔軟なカスタマイズが可能です。
AI Workstyle Lab編集部解説
AIの出力形式やトーンを細かく設定できるため、顧客対応やコンテンツ作成など、多様なビジネスシーンでAIをより意図通りに活用できるようになります。
- Web検索:入力したプロンプト(AIへの指示)に基づいてウェブ検索を行い、情報源を一覧で表示します。常に最新の情報を取得しながら回答を生成できます。
Anthropic社の最新AIモデル「Claude Sonnet 4.5」に対応
今回のアップデートでは、Anthropic社が開発した最新の大規模言語モデル「Claude Sonnet 4.5」が利用可能になりました。このモデルは、従来の最高性能モデルであったOpus 4.1を上回る性能を実現しながら、価格はSonnet 4と同価格で提供されており、企業は高度なAI性能をより高い費用対効果で活用できます。
主な特徴
「Claude Sonnet 4.5」は特に以下の分野において、従来のモデルを大幅に上回る性能を実現しています。
- プログラミング・開発業務において大幅な効率化
SWE-bench Verified(ソフトウェアエンジニアリングの実践的なベンチマーク)で最先端性能を記録しており、複雑な開発タスクにおいて30時間以上の連続した一貫性を持った推論が可能です。AI Workstyle Lab編集部解説
開発現場では、コードの生成やデバッグ、既存コードの理解など、多岐にわたるタスクでAIの活用が期待されています。Sonnet 4.5の優れたコーディング能力は、開発者の生産性を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。 - 専門分野での高精度
金融・法務・医療・STEM(科学・技術・工学・数学)分野での複雑な論理的思考や数値計算に対応しています。AI Workstyle Lab編集部解説
専門知識を要する分野での正確な情報処理は、誤情報の回避や意思決定の質の向上に直結します。これにより、高度な専門業務においてもAIの信頼性が高まります。 - 企業利用に安心の信頼性・セキュリティ
ハルシネーション(AIが事実に基づかない情報を生成すること)を大幅に削減し、プロンプトインジェクション攻撃(AIへの不適切な指示による情報漏洩など)への防御も強化されています。また、Anthropic社のAI Safety Level 3(ASL-3)の保護基準に準拠した安全な運用が可能です。AI Workstyle Lab編集部解説
企業がAIを導入する上で、セキュリティと信頼性は最重要課題です。Sonnet 4.5は、これらの懸念に対する強固な対策が施されており、安心してビジネスに活用できる環境が提供されています。
参考情報として、Anthropic社の発表ページも確認できます。
https://www.anthropic.com/news/claude-sonnet-4-5
まとめ
今回の「ナレコムAI Chatbot」のアップデートは、新機能「エージェントチャット」による直感的な操作性の向上と、最新AIモデル「Claude Sonnet 4.5」の搭載による性能強化という二つの側面から、企業における生成AIの活用を強力に推進するものです。これにより、より多くの企業がAIを業務に深く組み込み、生産性の向上と新たな価値創造を実現できることが期待されます。

