ジンベイ株式会社は、同社が提供するAI-OCRサービス「ジンベイGenOCR」において、PDF内テキスト検索を可能にする「サーチャブルPDF(α版)」機能の提供を開始しました。
この新機能により、スキャンされた紙帳票などの画像PDFにテキスト情報を埋め込み、検索可能な形式で保存できるようになります。これにより、企業や自治体で蓄積された大量の書類データが「活きたデータ」として再利用可能となり、業務効率化に貢献することが期待されます。

背景:スキャン書類が抱える課題
多くの企業や自治体では、紙帳票をスキャンしてPDF化する動きが進んでいます。しかし、これらのPDFの多くは単なる「画像データ」として保存されており、ファイル名や日付といった表面的な情報以外での内容検索が困難であるという課題がありました。
このため、過去の書類内容を検索したり、監査対応のために情報を集めたり、再集計を行うといった業務において、手作業による確認が必要となり、非効率的でした。ジンベイGenOCRは、このような課題を解決し、PDFデータをより効率的に活用できる環境を提供することを目指して、今回の機能を開発しました。
「サーチャブルPDF(α版)」機能概要
「サーチャブルPDF(α版)」は、スキャンデータや画像形式の帳票を「ジンベイGenOCR」で読み込み、AIが認識したテキスト情報をPDF内に埋め込むことで、PDFビューア上で文字検索を可能にする機能です。これにより、これまで単なる画像データとして扱われていたPDFが、テキスト情報を持つ「電子データ」として再利用できるようになります。

期待される効果と業界別ユースケース
本機能の導入により、企業内に蓄積された過去の帳票やスキャンPDFが「検索できる資産」として再活用され、情報検索や監査対応の効率化につながります。これにより、紙書類中心の業務から、よりスマートな電子文書管理への移行が支援されます。
具体的な業界別ユースケースは以下の通りです。
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製造業: 検査記録や受領書を検索可能なPDF化し、過去データ照会や監査準備を効率化できます。
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物流・運輸: 納品書や送り状PDFを検索可能にし、問い合わせ対応や追跡業務の応答速度を向上させます。
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小売・EC: レシートや仕入伝票のPDFを検索可能にし、突合作業や棚卸資料の確認を高速化できます。
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自治体・公共: 申請書PDFを検索可能に変換し、内部検索や過去案件調査を迅速化します。
ジンベイGenOCRについて
「ジンベイGenOCR」は、ジンベイ株式会社が独自開発した文字認識AIを搭載するAI-OCRサービスです。従来のOCR技術では認識が困難だった手書き文字や、非定型フォーマットのデータ化も高精度で実現します。退屈なデータ化業務を自動化し、業務負荷を軽減することが可能です。
既存のOCRソリューションの課題とジンベイGenOCRによる解決
既存のOCRソリューションには、手書き文字や図形・グラフの認識精度が低い、設定が煩雑で導入が難しい、運用費用が高いといった課題がありました。
「ジンベイGenOCR」はこれらの課題を解決します。
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なぐり書きレベルの手書き文字や、図形・グラフの読み取りにも対応し、読み取り精度99%(ジンベイ株式会社の検証結果に基づく)以上を実現しています。
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事前の設定がほぼ不要で、誰でも簡単に使用できます。
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最低価格月額2.5万円から利用可能で、無償トライアル(クラウド版のみ)も提供されています。
サービス詳細については、以下のページをご覧ください。
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サービスページ: https://jinbay.co.jp/genocr
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ジンベイGenOCRサービス資料: https://hubs.ly/Q03f2FhC0
ジンベイ株式会社について
ジンベイ株式会社は「働くを変える」をミッションに掲げ、最新の生成AI技術を活用した業務DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。同社が提供する「ジンベイ生成AIエージェント」は、各業務プロセスをデジタル化し、過去のデータや社内外のコミュニケーション情報を有効活用することで、生産性向上と企業の成長を支援しています。
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法人名:ジンベイ株式会社
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代表者:代表取締役 上田 英介
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所在地:〒220-0072 神奈川県横浜市西区浅間町1-7-1 BIZcomfort横浜西口 C-39
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設立:2024年5月24日
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事業内容:AI・システム開発、コンサルティング、および関連するサービス
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メール:info@jinbay.co.jp
AI Workstyle Lab編集部からの解説
AI Workstyle Lab編集部から見て、今回の「サーチャブルPDF(α版)」機能の提供は、企業における文書管理のあり方を大きく変革する可能性を秘めています。これまで「見る」ことしかできなかったスキャンPDFが「検索できる」ようになることで、情報へのアクセス速度が格段に向上し、業務効率化に直結します。
特に、多くの企業で課題となっている過去文書の活用や、監査対応における情報収集の手間が大幅に削減されることは、DX推進の観点からも非常に重要です。AI-OCRの進化により、手書き文字や非定型フォーマットの認識精度が高まったことで、このような「活きたデータ」としてのPDF活用が現実的になりました。この機能は、あらゆる業界のビジネスパーソンがAIを仕事で活かすための、実務的な一歩となるでしょう。ぜひ、自社の文書管理における課題解決の一助として、検討してみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ先:https://jinbay.co.jp/contact

