レガシーシステムの「ブラックボックス化」をAIで解消？ワンダーロボ・リバースの設計書自動生成サービスを解説

レガシー資産の“ブラックボックス化”をAIが解消
システム概要と主な解決ポイント
主な特徴
「FreeCode」との連携で「設計書 → 新システム」を一気通貫で実現
ご利用対象と流れ
- ご利用対象
- ご利用の流れ
今後の展開
- AI Workstyle Lab編集部コメント

レガシー資産の“ブラックボックス化”をAIが解消

COBOL、PowerBuilder、VB6、VBA、Java/JSPなどの旧来システムは、多くの企業や自治体、金融機関で今も重要な業務を支えています。しかし、現場では「設計書がない」「担当者がいない」「仕様が分からない」といった深刻な問題が顕在化し、システムが“ブラックボックス化”している状況が見られます。これにより、保守可能な人材の不足、古い設計書と実際の動作の不一致、仕様不明によるプロジェクトの遅延、そしてセキュリティ・業務継続リスクの増大といった課題が生じています。

ワンダフルフライ株式会社は、これらの課題を解決するため、ソースコードから標準化された設計書をAIで自動生成する新サービス「ワンダーロボ・リバース（WonderRobo Reverse）」を開発しました。AIによる高速解析で、従来数週間から数ヶ月かかっていた設計情報の整理・可視化を短期間で実現します。

システム概要と主な解決ポイント

「ワンダーロボ・リバース」は、レガシーソースコードをAIが解析し、画面・帳票・テーブル・業務ロジックなどの構造を正確に抽出します。抽出された情報は、Excel形式の標準化された設計書として自動生成され、要件定義、見積もり、再構築の基盤資料としてそのまま利用可能です。これにより、属人化していたシステムの“見える化”を強力に支援します。

主な課題への解決ポイントは以下の通りです。

設計書がない／古い: ソースを解析し、最新状態の設計書を自動生成します。
システムがブラックボックス化: ロジック、画面遷移、DB構造が可視化され、担当者不在でも把握可能になります。
仕様が不明でプロジェクトが進まない: 仕様齟齬のないドキュメントにより、要件定義・見積もりが効率化されます。
人材不足・属人化リスク: 実ソースに基づく標準化ドキュメントで、誰でも理解できる状態になります。
設計書作業の工数が膨大: AIにより作業時間を約90％削減します。

主な特徴

1. レガシーソースコードをAIが自動解析

COBOL、PowerBuilder、VB6、Java/JSPなどを解析し、変数、DataWindow、画面構造、SQL、処理ロジックまで自動抽出します。

2. 標準化された設計書を自動生成（Excel形式）

生成される主なドキュメントは以下の通りです。

画面設計書（項目・レイアウト・編集仕様）
帳票レイアウト（印刷仕様）
テーブル定義書（型・PK・制約・インデックス）
処理フローチャート（条件分岐・更新処理）
画面遷移図・構成図

これらはPM、開発者、業務担当者、監査部門など、誰でも読みやすい形式で提供されます。

3. コードベースで正確な「見える化」

実際のソースから機械的に抽出するため、仕様齟齬が発生しません。

4. 属人性排除・保守性の向上

担当者不在でも、システム構造を再現可能にし、保守性を高めます。

5. 設計書作業を約90％削減

時間、コスト、人的ミスを大幅に削減し、短期での再構築プロジェクトを実現します。

「FreeCode」との連携で「設計書 → 新システム」を一気通貫で実現

「ワンダーロボ・リバース」は、ワンダフルフライ株式会社が提供するAIアプリ自動生成サービス「AI Freecode Service（https://www.freecode.co.jp）」と完全に連携しています。これにより、「レガシーソースをAIが分析 → 設計書を自動生成 → その設計書を使って次世代Webシステムを自動構築」という、従来にない一気通貫の再構築プロセスが可能になります。設計書が新システム移行のスタート地点となり、レガシーからモダン環境へのスムーズな移行を支援します。

ご利用対象と流れ

ご利用対象

COBOL・PowerBuilderなどレガシー資産を保守する企業・自治体
社内システムの仕様把握に困っている情報システム部門
入札・再構築提案で仕様書を揃えたいSIer・開発会社
設計書がなく見積もり不能なプロジェクトマネージャー
監査・セキュリティ基盤整備のため構造把握が必要な部署

ご利用の流れ

ヒアリング（対象システムの概要確認）
ソースご提供
AI解析実行（構造分析・ドキュメント生成）
成果物納品（Excel / PDF / JSON）
再構築支援（FreeCodeサービスで新システムを自動生成）

詳細はこちらをご覧ください：https://www.saasforce.co.jp/reverse/

今後の展開

今後は、解析対象言語の拡大、業務フロー自動生成、コード品質診断、監査レポート自動生成など、より高度な自動化を推進していく予定です。レガシー資産の安全なモダナイズを支援するサービスとして、継続的に強化されていくでしょう。

AI Workstyle Lab編集部コメント

ワンダフルフライが提供する「ワンダーロボ・リバース」は、多くの企業が頭を悩ませてきたレガシーシステムのブラックボックス化という課題に対し、AIを活用した実用的な解決策を提示しています。設計書作成の劇的な効率化は、単なるコスト削減に留まらず、システム再構築プロジェクト全体の期間短縮と成功率向上に直結するでしょう。特に、保守運用コストの肥大化や技術者不足に悩む企業にとって、DX推進における強力な後押しとなる可能性を秘めていると言えます。これにより、企業の競争力強化や新たなビジネス機会の創出にも貢献することが期待されます。

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