博報堂ＤＹホールディングスが示すAI活用戦略：IT優秀賞受賞の「AIメンタリング」制度とは？

IT賞とは
人間中心のAIを追求する博報堂ＤＹグループの取り組み
経営層と若手が共創する「AIメンタリング」制度
業務効率化と新たな創造性の創出
今後の展望

IT賞とは

「IT賞」は、ITやデジタル技術を駆使し、優れた業務改革や社会貢献を達成した企業や団体を表彰する制度です。日本の産業界および公共分野におけるIT・デジタル活用の推進と、その先進的な実践の普及を目的としています。

人間中心のAIを追求する博報堂ＤＹグループの取り組み

博報堂ＤＹグループは、「人間中心のAI」によるクリエイティビティの進化・拡張を目指しています。2024年4月には、社内外でのAIの先端研究や技術開発を推進する「Human-Centered AI Institute（HCAI）」を設立し、グループ全体のAI関連施策を推進してきました。

HCAIは、AIによる効率化だけでなく、人のクリエイティビティを刺激し創造性を引き出すための「人間中心のアプローチによるAI研究所」として機能しています。これからのAIのあり方を探求し、生活者と社会を支える基盤の構築を目指しています。HCAIに関する詳細情報は、以下のサイトで確認できます。

HCAIサイト

経営層と若手が共創する「AIメンタリング」制度

本年8月からは、HCAI Initiativeの一環として、経営層を起点とした全グループ社員のAI活用促進とエイジダイバーシティ推進を目的とした「AIメンタリング」制度の運用が開始されました。この制度では、積極的にAIを活用している若手社員がAIメンターとして選出され、博報堂ＤＹグループの経営層に対し定期的にAIツールのトレーニングやサポートを行います。一方、経営層は自身の経験知や知見を若手社員に提供する相互補完型のプログラムです。

この取り組みにより、若手のAI知識と役員の豊富な経験知が融合し、世代間の壁を越えた学び合いと成長が促進されています。AIの活用が、役員と社員間の心の距離を縮める効果も実感されているとのことです。

「AIメンタリング」制度の詳細については、以下のプレスリリースをご参照ください。

博報堂ＤＹグループ「AIメンタリング」制度を導入＿経営層と若手社員によるペアワークでAI活用を加速化

業務効率化と新たな創造性の創出

博報堂ＤＹグループ全体のAIリテラシー向上は、個人の能力を組織の力として活用する動きや、AIとの共創による社員同士の創造性増幅につながっています。これにより大幅な業務効率化が実現され、その結果生まれた余剰時間を新たな創造性の活力として活用する実践が進められています。

こうした「人間中心のAI」を具現化する先進的な取り組みが評価され、今回のIT優秀賞受賞に至りました。

今後の展望

博報堂ＤＹホールディングスは、今後も「人間中心のAI」によるクリエイティビティの進化・拡張を目指します。グループ全社員のAI領域における専門知識獲得とリテラシー向上を基盤に、AIとの共創を通じてクライアント企業のマーケティング支援を高度化し、新たな価値創造を推進していく方針です。

本件に関する詳細は、以下のリリースでも確認できます。

博報堂ＤＹホールディングス、公益社団法人企業情報化協会「2025年度第43回IT賞」IT優秀賞（経営・業務改革）を受賞

また、本プレスリリースに添付された資料は以下からダウンロード可能です。

プレスリリース添付資料.pdf

AI Workstyle Lab編集部コメント

今回の博報堂ＤＹホールディングスのIT優秀賞受賞は、AIが単なるツールに留まらず、組織全体の変革を促す触媒となり得ることを明確に示しています。「AIメンタリング」制度のように、経営層と若手がAIを通じて相互に学び合うことで、世代間の知識共有と組織全体のAIリテラシー向上を実現しています。これは、多くの企業にとって、AI導入の障壁となる「デジタルデバイド」を解消し、業務効率化だけでなく、新たな価値創造へと繋がるヒントとなるでしょう。今後、同様の取り組みが他業界にも広がり、組織全体の創造性向上とビジネス成長に貢献することが期待されます。

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