ティーティスと奈良先端大の共同研究が示すAI運転支援の進化：国際会議採択論文の全貌と今後の展望

国際会議「IJCNLP-AACL 2025」併設ワークショップに採択

ティーティス合同会社と奈良先端科学技術大学院大学による共同研究論文が、2025年12月23日にインド・ムンバイで開催される国際会議「IJCNLP-AACL 2025」併設ワークショップ「MMLoSo 2025: Multimodal Learning on Sound and Vision」に採択されました。

「International Joint Conference on Natural Language Processing & Asia-Pacific Chapter of the Association for Computational Linguistics（IJCNLP-AACL）」は、自然言語処理（NLP）分野における有数の国際会議であり、特にマルチモーダル学習の研究成果が注目される場として知られています。

論文の概要：自動運転指導生成へのLVLM応用

採択された論文のタイトルは「Toward Automatic Safe Driving Instruction: A Large-Scale Vision Language Model Approach」です。この研究は、ドライバーの安全運転を支援するための「自動運転指導生成（Automatic Safe Driving Instruction）」に焦点を当て、大規模視覚言語モデル（LVLM：Vision Language Model）の性能と適用可能性を検証しました。LVLMは、画像や動画といった視覚情報とテキスト情報を統合的に処理するAIモデルです。

研究の背景と具体的な取り組み

近年、LVLMは物体検出など視覚情報を伴うタスクで急速な進歩を遂げており、道路状況の自動要約やリスク検知への応用が期待されています。しかし、安全運転評価を実用化するには、前方カメラと車内カメラの双方を統合的に理解する仕組みが不可欠とされています。

本研究では、以下の点に取り組みました。

• 前方・車内という2つの映像入力を統合するLVLMモデルの構築

• 映像からリスク行動（例：スマートフォン操作）を検知する能力の評価

• 大規模データセットの構築と、既存LVLMの性能比較

• ファインチューニング（既存モデルを特定のタスクに合わせて再学習させる手法）による性能改善の実証

評価実験の結果、事前学習済みのLVLMは安全指導生成において限定的な性能を示した一方で、ファインチューニング済みのLVLMは高精度な安全運転指示を生成できることが明らかになりました。また、微小な動作や複雑なリスク行動に対しては依然として課題が残ることも確認され、今後の改良ポイントを明確にする知見が提供されています。

この研究は、安全運転支援システムや物流事業者向けの運転指導AIへの応用に向けた重要な一歩となるものです。

今後の展望

ティーティスと奈良先端科学技術大学院大学は、今回の研究成果を基盤として、安全運転支援の高度化に向けて共同研究を継続していくとしています。具体的な取り組みとしては、以下の点が挙げられています。

• さらなるLVLMの高精度化・軽量化

• 現場運用を前提としたリアルタイム推論パイプラインの開発

• 高リスク行動の細粒度ラベリングデータセットの拡充

• ドラレコあとづけAI「アクレス」への応用

参考情報

• ワークショップ名: MMLoSo 2025 Workshop at IJCNLP-AACL 2025

• 開催日程: 2025年12月23日（ムンバイ、インド）

• 関連URL:

  • 学会URL: https://2025.aaclnet.org/

  • 論文URL: https://arxiv.org/abs/2511.23311

  • ティーティス合同会社: https://www.teatis.jp/

    • 所在地：東京都渋谷区道玄坂1丁目10−5 渋谷プレイス3F Orbit Shibuya内

    • 代表者：CEO 高頭 博志

    • 事業内容：AI映像分析サービス「アクレス」の開発・提供

AI Workstyle Lab編集部コメント

今回の共同研究は、自動運転指導AIの実用化に向けた大きな一歩となるでしょう。特に、物流業界のように安全運転が事業の根幹をなす分野では、この技術がドライバー教育の効率化と事故リスクの低減に直結すると考えられます。LVLMによる前方・車内カメラの統合分析は、これまで人間が行っていた複雑な運転状況の判断をAIが補完し、より客観的でパーソナライズされた指導を可能にします。これにより、企業はコスト削減だけでなく、ドライバーの安全意識向上にも貢献できるため、今後のビジネス展開に注目が集まります。

生成AI学習に取り残されないために…
ChatGPTなどの生成AIを使いこなして、仕事・収入・時間の安定につながるスキルを身につけませんか？

AI Workstyle LabのAIニュースをチェックしているあなたは、すでに一歩リードしている側です。あとは、 実務で使える生成AIスキルを身につければ、「知っている」から「成果を出せる」状態へ一気に飛べます。

PR｜生成AIスクール

🧠 実践型 生成AIスクール「スタートAI」

講師：栗須俊勝（AI総研）
30社以上にAI研修・業務効率化支援を提供。“大阪の生成AIハカセ”として企業DXを牽引しています。

• 日々の業務を30〜70％時短する、実務直結の生成AI活用法を体系的に学べる
• 副業・本業どちらにも活かせる、AI時代の「稼ぐためのスキルセット」を習得
• 文章・画像・資料作成など、仕事も趣味もラクになる汎用的なAIスキルが身につく

ニュースを読むだけで終わらせず、
「明日から成果が変わるAIスキル」を一緒に身につけましょう。

無料セミナーに今すぐ参加する 編集部レビューを見る