mctが「AIとともに描く、CXの未来」を発表、AI活用で顧客体験の変革を支援

株式会社mctは、AI活用を通じて新たな価値創造に挑戦する「mct AI vision」を発表しました。CX（顧客体験）を起点に、顧客企業の事業変革と組織変革を支援する同社は、AIの可能性を積極的に探求し、より豊かで新しい価値創造に努めることを宣言しています。

AI Workstyle Lab編集部解説：AI時代の真の変革とは

AIへの期待は日々高まっていますが、mctは、先端技術が初期の熱狂の後、現実との調整期を経て社会に定着するという歴史的視点を持っています。AIも同様の道をたどり、この調整期を乗り越えた先に、真に価値ある変革が生まれると考えているのです。

AI Workstyle Lab編集部としては、この「調整期」という認識が非常に重要であると考えています。AI技術そのものの進化はもちろんですが、それをいかにビジネスや働き方に落とし込み、人間とAIが効果的に協働できるか、そのプロセスこそが企業にとっての競争優位性につながるでしょう。

mctの「AI vision」が目指すもの

mctは、本質的な変革はAI技術の導入だけでなく、AIを活用した新しい働き方、ビジネスモデル、そして価値創造の方法が定着した時に起こると指摘しています。AIが実務で頼れるツールとして、人間の能力を補完・拡張する存在へと位置づけが変わる未来を見据えているのです。

この転換期において、mctの使命は、本質的な変革を今から着実に準備し、クライアント企業と共に持続可能な変革を実現することにあります。具体的には、以下の4つの領域で支援を提供しています。

未来体験の構想: AI時代に目指すべきCXビジョンと、そこに至るストーリーをデザインし、本質的な価値創造の姿を明確に描きます。
変革のためのインサイト: AIの分析力と人間の洞察力を融合させ、新しい働き方やビジネスモデル、価値創造を実現するためのインサイトを導き出します。
AI協働型組織への変革: AIを脅威ではなく可能性として捉え、人間にしかできない価値創造に集中できる文化を醸成し、真の変革を実現できる組織づくりを支援します。
CX経営の進化: AIによってリアルタイムに最適化される顧客体験を構築し、一過性のAI導入ではなく、継続的に学習し進化する仕組みを構築します。

倫理と信頼を重視したコミットメント

mctは、AI活用におけるコミットメントとして、以下の3点を掲げています。

倫理性と信頼性を最優先: プライバシー、透明性、公平性を担保し、誰もが安心して利用できるAI体験をデザインします。
人間の尊厳と自律性を守る: AIが人間を置き換えるのではなく、人間がより人間らしく活躍できる未来を追求します。
継続的な学習と進化: AI技術の急速な進化に対応し、常に最先端の知見を取り入れながら、実践的な価値を提供し続けます。

AI Workstyle Lab編集部解説：AI活用の重要な視点

mctのコミットメントは、AIをビジネスに導入する上で非常に重要な視点を提供しています。特に「人間の尊厳と自律性を守る」という点は、AIが単なる効率化ツールではなく、人間の創造性や判断力を高めるためのパートナーであるという考え方を示しています。これにより、従業員がAIを脅威ではなく、自身の能力を拡張するツールとして受け入れやすくなるでしょう。

mctにおける生成AIの活用状況

mctは、社内でもAIを実践的に取り入れ、その可能性を探求しています。すでにデザインプロセスのあらゆる段階でAIを活用しており、人間のデザイナーとAIが不可分に混じり合いながらプロジェクトを進める風景が日常になりつつあるとのことです。

具体的な活用シーン・プロセスは以下の通りです。

セカンダリーリサーチ
ユーザーインタビュー
情報分析・インサイト探索
ペルソナ・ジャーニーマップ開発
アイディエーション
プロトタイプ製作
実験と効果検証
未来予測
PJディレクションやファシリテーションなど

また、使用ツールやソリューションとして、以下のものが挙げられています。

SyntheticUsers：AIによって生成された仮想ユーザーにインタビューやプロトタイプテストなどを行えるリサーチツールです。
- 活用法を解説した連載ブログはこちらから: Series｜合成ユーザーを使ってビジネスの種を見つける5日間
TheyDo：顧客データをAIが解析し、カスタマージャーニーを自動構築・改善提案するCX管理プラットフォームです。
Prototype-Circuit：AIを活用しながら実験と学習を素早く繰り返し、仮説アイデアを事業化へと導くmctオリジナルの仮説検証プログラムです。