2025年を振り返る:社会実装が進んだ一年
Polimillは、行政と市民、それぞれの現場が抱える「意思決定の難しさ」に向き合い、AIによる業務支援と市民の声を可視化する仕組みを両輪として展開してきました。2025年は、これらの取り組みが実証や検証の段階を超え、実際の意思決定プロセスを支える基盤として定着し始めた年と言えるでしょう。
事業成長と並行して、Polimillが目指す社会像や価値観を言語化するミッションの策定にも取り組みました。ミッションを共通の軸とすることで、プロダクト開発や組織運営における意思決定のスピードと一貫性が高まり、次のフェーズに向けた強固な基盤が築かれました。
AIによる行政業務支援「QommonsAI」の躍進
「QommonsAI」は、行政・自治体向け生成AIとして導入シェアNo.1を獲得し、現在、全国約600自治体・約20万人の自治体職員に利用されています。ほぼ毎日2〜3自治体が新たに導入を開始しており、行政AIのデファクトスタンダードとしての地位を確立しました。

このプロダクトは、行政データの検索・活用を「探す」から「横断的に使いこなす」へと再構築しました。膨大な行政文書や過去データへのアクセスを高速化し、日常業務における意思決定を支える基盤として活用が広がっています。
さらに、自治体における導入のハードルとなっていた予算制約を越えるため、2026年4月よりQommonsAIのLGWAN接続版を無償提供する方針を発表しました。これにより、より多くの自治体での活用が見込まれ、生成AIの公共実装が加速すると期待されます。
また、デジタル庁が実施する法制事務領域での生成AI活用に関する技術検証プロジェクトを受託し、国の業務基盤における実証にも参画。行政実務の高度化に向けた、生成AIの実用可能性が検証されています。
市民参加型プラットフォーム「Surfvote」の成長
「Surfvote」は、Polimill株式会社が運営するデジタル民主主義プラットフォームです。社会課題や政策テーマに対して、ユーザーが投票・コメント・議論を行い、SNS形式で他者の意見を学びながら合意形成を促進します。

2025年には月間60万PVを突破し、直近約3カ月で10万PV増という成長を記録しました。これは、市民の関心と参加が着実に拡大していることを示しています。
具体的な取り組みとして、横浜市内の全18区を対象にSurfvoteを活用した意見投票を実施しました。地域ごとに異なる課題や関心を可視化し、市民一人ひとりの声を集約することで、自治体施策や地域づくりに活かすことを目的とした取り組みです。
さらに、月刊誌『Voice』との連動企画を開始し、記事で提示された社会課題についてSurfvote上で意見募集を実施しました。「読む」だけで終わらない、市民参加型の議論空間を拡張する試みも行われています。
信頼性と組織基盤の強化
Polimillは、事業の成長を支える組織基盤の強化にも注力しました。第一回京都会議にて、新たなミッション「のこしたいみらいをともにつくる」を策定し、行政向けSaaSにおいて重要となる運用品質と信頼性を軸に、意思決定をアップデートする挑戦を明確にしています。

また、QommonsAIおよびSurfvote双方に関わる個人情報の取り扱いについて、プライバシーマーク認証を取得しました。情報セキュリティマネジメントの国際規格「ISO/IEC 27001:2022」および、品質マネジメントシステム(QMS)の国際規格「ISO 9001:2015」の認証も取得しており、公共領域で求められる高い信頼性と運用品質を担保し、安心して利用できるサービス提供体制の強化を進めています。
今後の展望
Polimillは、行政の業務基盤を支えるAIと、市民参加を広げるデジタル民主主義の両輪を通じて、社会の意思決定をアップデートする挑戦を重ねてきました。ミッション「のこしたいみらいをともにつくる」を指針とし、公共領域における信頼性と実装力をさらに高めながら、次のフェーズへと歩みを進めていくとしています。
AI Workstyle Lab編集部コメント
Polimillの2025年の総括は、AIとデジタル民主主義が行政分野でいかに実用化されているかを示唆しています。特に「QommonsAI」の導入拡大は、自治体職員の業務効率化と意思決定支援に直結し、データに基づく政策立案を加速させるでしょう。また「Surfvote」による市民の声の可視化は、地域課題解決における新しいアプローチを提供します。これらの取り組みは、企業が行政との連携を通じて新たな市場を創出する可能性や、公共サービスにおけるAI導入のベストプラクティスを学ぶ上で重要な示唆を与えてくれると考えられます。
「AIニュースは追っているけど、何から学べばいいか分からない…」 そんな初心者向けに、編集部が本当におすすめできる無料AIセミナーを厳選しました。
- 完全無料で参加できるAIセミナーだけを厳選
- ChatGPT・Geminiを基礎から体系的に学べる
- 比較しやすく、あなたに合う講座が一目で分かる
ChatGPTなどの生成AIを使いこなして、仕事・収入・時間の安定につながるスキルを身につけませんか?
AI Workstyle LabのAIニュースをチェックしているあなたは、すでに一歩リードしている側です。あとは、 実務で使える生成AIスキルを身につければ、「知っている」から「成果を出せる」状態へ一気に飛べます。
講師:栗須俊勝(AI総研)
30社以上にAI研修・業務効率化支援を提供。“大阪の生成AIハカセ”として企業DXを牽引しています。
- 日々の業務を30〜70%時短する、実務直結の生成AI活用法を体系的に学べる
- 副業・本業どちらにも活かせる、AI時代の「稼ぐためのスキルセット」を習得
- 文章・画像・資料作成など、仕事も趣味もラクになる汎用的なAIスキルが身につく
ニュースを読むだけで終わらせず、
「明日から成果が変わるAIスキル」を一緒に身につけましょう。
本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

