双日テックイノベーション、さくらインターネット、neoAIが国内完結型AIチャットサービス開発で基本合意

スポンサーリンク
📰 AIニュース
この記事は約5分で読めます。
スポンサーリンク
スポンサーリンク

双日テックイノベーション、さくらインターネット、neoAIが国内完結型AIチャットサービス開発で基本合意

双日テックイノベーション株式会社(以下、STech I)、さくらインターネット株式会社、株式会社neoAIの3社は、企業向けのAIチャットサービス「neoAI Chat for さくらインターネット(仮称)」の開発・提供に関する基本合意を締結しました。この取り組みは、セキュリティと利便性を両立する国内完結型のAI環境の実現を目指すものです。

国内完結型AIチャットサービスの背景

近年、企業におけるAI、特に生成AI(テキストや画像を自動生成するAI)の活用が急速に進んでいます。しかし、その一方で、業務利用における情報漏洩リスクへの懸念も高まっています。特に金融や医療といった高度な情報管理が求められる規制産業では、海外サーバーへのデータ送信に対する抵抗感が強く、国内でデータが完結するセキュアなAI基盤への需要が拡大していました。

AI Workstyle Lab編集部から:生成AIは非常に便利なツールですが、機密情報や個人情報を入力してしまうと、それがAIの学習データとして利用されたり、外部に漏洩したりするリスクがあります。そのため、企業が安心してAIを業務に導入するには、データの取り扱いに関する厳格なセキュリティ対策が不可欠です。

こうした課題に対し、STech I、さくらインターネット、neoAIの3社は、国内完結型インフラ上で安心・安全かつ導入しやすいAIチャットサービスを提供するため、今回の合意に至りました。

各社の役割とサービス概要

今回開発される「neoAI Chat for さくらインターネット(仮称)」は、以下の役割分担によって実現されます。

  • 双日テックイノベーション: 企業への導入支援や運用サポート、関連ソリューションの提案を担当します。
  • さくらインターネット: 生成AI向けクラウドサービス「高火力」および、生成AI向けビジネス基盤「さくらのAI」を含むネットワークインフラを提供します。
  • neoAI: AIチャットインターフェースの設計・開発、エンタープライズ(大企業)向け専用パッケージの提供を担います。

本サービスは、特に金融、医療、製造、官公庁など、高度な情報管理が求められる領域を中心に展開される予定です。国内のインフラ上でAIチャットが稼働することで、データの所在が明確になり、企業はより安心して生成AIを活用できるようになります。

今後の展開と各社コメント

本サービスは2025年内に実証・検証が進められ、2026年1月に正式提供が開始される予定です。3社は、このサービスを起点としてAI分野での協業をさらに深め、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX:デジタル技術を活用したビジネス変革)推進と、国産AIエコシステム(国内におけるAI関連産業全体の発展)の発展に貢献していく方針です。

さくらインターネットからのコメント

さくらインターネット株式会社 執行役員 霜田 純 氏は、「さくらのAIソリューション」から国内完結型のAIチャットを提供できることを喜び、3社の連携を通じて生成AIの利活用がより多くの企業や自治体へ広がることに期待を寄せています。

neoAIからのコメント

株式会社neoAI 代表取締役 千葉 駿介 氏は、同社の高精度RAG技術(Retrieval Augmented Generation:外部情報を参照してAIの回答精度を高める技術)により、100社を超える企業へAIソリューションを提供してきた実績に触れ、本サービスでは国内完結型インフラ上でデータが外部学習されない完全セキュアなAI環境を実現すると強調しています。

双日テックイノベーションからのコメント

双日テックイノベーション株式会社 代表取締役CEO 西原 茂氏は、今回の協業が「国内企業が安心して生成AIを活用できる高セキュリティかつ信頼性の高い環境を国内から提供する、画期的な取り組み」であると述べ、STech IがITインフラと企業導入支援のノウハウを通じて、AIを「安全に使える技術」として社会実装していく架け橋となることを目指すとしています。

AI Workstyle Lab編集部から:各社のコメントからは、国内完結型であることの重要性と、それに伴うセキュリティの高さへの自信が伺えます。特にRAG技術の活用は、AIが最新かつ正確な情報に基づいて回答を生成する上で非常に重要であり、ビジネスにおけるAIの信頼性を高める上で不可欠な要素です。これにより、企業はより実用的なAI活用を進められるでしょう。

双日テックイノベーションの商号変更とブランドシンボル

なお、双日テックイノベーション株式会社は、2024年7月1日に「日商エレクトロニクス株式会社」から商号を変更しています。また、10月1日には、新たに略称「STech I(エス・テック・アイ)」のブランドシンボルを発表しました。

STech Iブランドシンボル

同社はVision(ありたい姿)に掲げた「ITで未来を切り拓く先駆者」を目指し、顧客のビジネスに貢献するイノベーションに挑戦し続けるとしています。

各社情報

  • さくらインターネット株式会社
  • 株式会社neoAI
    • URL:https://neoai.jp/
    • 事業内容:法人向けAIソリューション事業、自社AIサービス事業
  • 双日テックイノベーション株式会社
    • URL:https://www.sojitz-ti.com/
    • 事業内容:国内外の最新ソリューションによるネットワーク・ITインフラ構築、システム開発、運用・保守などのサービス提供、およびデジタルトランスフォーメーション支援

AI Workstyle Lab編集部から:今回の3社協業は、日本企業が抱える生成AI活用のセキュリティ課題に対し、具体的な解決策を提示するものです。国内完結型であることは、データのガバナンス(統治)を強化し、企業が安心してAIを業務に組み込むための重要な一歩となります。これにより、金融機関や医療機関といった機密情報を扱う業界でも、AIの恩恵を最大限に享受できるようになるでしょう。今後、このサービスが日本のDX推進をさらに加速させ、ビジネスの現場でAIがより安全かつ効率的に活用されることを期待しています。

この記事の情報
記事の著者
AI Workstyle Lab 編集部

ChatGPTやAIツールを中心に、AI時代の「学び・働き方・キャリア」をアップデートする情報を発信。
AI Workstyle Labは、AIと共に進化する働き方を提案するメディアです。
AI Workstyle Lab編集部は、人間の編集者が監修し、150本以上の記事をChatGPT × 校正AIで制作しています。

AI Workstyle Lab 編集部をフォローする
📰 AIニュース
スポンサーリンク
AI Workstyle Lab 編集部をフォローする
タイトルとURLをコピーしました