導入の背景と目的
SPDの先行5グループでは、シンジケートローン、不動産ファイナンス、M&Aファイナンス、証券化など、広範かつ多岐にわたる高度な金融プロダクツを取り扱っています。これらの業務は、各グループ固有の業務要件や複雑な商品構造を有しており、既存システムでは要件を十分に反映できないという課題がありました。これにより、業務体制のさらなる高度化や効率化が求められていました。
こうした課題に対し、「Ai Workforce」は業務ごとに異なる契約書様式や必要情報を柔軟に設計・運用できる点が評価され、複雑な業務要件に対応しながら生産性向上を実現する基盤として導入が決定しました。
導入の概要と効果
契約書情報の自動抽出により、期中管理業務を効率化
融資契約書や各種合意書から、期中管理業務に必要な情報が自動抽出されます。抽出された情報は、管理表や案件引継書などのフォーマットへ自動出力され、すべての出力結果に「契約書上の根拠条項」が併記されます。これにより、ミドルバックオフィスへの案件引継ぎや、イベント発生時の契約書確認作業における正確性とスピードが大幅に向上します。

不動産鑑定評価書の格付作業における処理速度の向上
鑑定会社ごとに形式が異なる不動産鑑定評価書から、格付作業に必要な約100項目ものデータが自動抽出されます。抽出データは、別シートへの転記に最適化したExcel形式で出力されます。これにより、従来担当者が手作業で約60分を要していた不動産鑑定評価書の読み取り処理が、2分の1程度へと大幅に短縮されます。
提案書等の検索・ナレッジシェアによる提案の質とスピードの向上
過去の提案書や契約書に対し、スキーム、アセットタイプ、業界などの項目や、提案経緯、顧客反応などの交渉経緯を固有の検索用タグとして付与し、体系的に蓄積します。グループやチーム単位で柔軟に検索軸を設定でき、ユーザーのニーズに応じた高度な検索を実現します。これにより、同一企業の過去条件の比較・参照や、類似案件の知見活用が容易になり、提案内容の質向上と迅速な提案活動が実現されます。

本取り組みの今後の展望
SPDでは、先行5グループに加え、その他のグループにおいても提案書・契約書検索業務や期中管理業務への「Ai Workforce」導入を順次進めています。また、先行グループでは、契約書のドラフト作成やレビューなど、これまで専門性の高い判断が求められた業務領域への活用拡大も検討されています。これにより、提案から期中管理、償還に至るまでの「End to End」の業務プロセスを自動化・高度化・効率化し、お客様への提案内容の品質向上と、サービス提供にかかる時間の短縮を実現していく方針です。
三菱UFJ銀行について
三菱UFJ銀行は、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の連結子会社であり、世界をリードする金融グループの一つであるMUFGの一員です。社会・経済の構造が大きく変化し、金融機関に求められるサービスが多様化・複雑化する中で、新サービス開発に加え、グループ企業や外部事業者との連携により、法人顧客のDX支援や資金調達・決済の効率化など、経営課題解決や付加価値の高いサービス提供に取り組んでいます。MUFGのネットワークやソリューションを活用し、社会課題解決への貢献と「世界が進むチカラになる。」というパーパスの実現を目指しています。
Webサイト:
https://www.bk.mufg.jp/index.html
Ai Workforce(エーアイ ワークフォース)について
「Ai Workforce」は、「企業と成長を共にする」をコンセプトとしたAIプラットフォームです。自律的に判断・行動するエージェントと、安定的に処理を行うAIワークフローを組み合わせることで、単発のタスク処理にとどまらず、連続的で多様な業務の自動化を実現します。1つのプラットフォーム上で異なる部署の幅広い業務をカバーできるため、AI活用の「サイロ化」(部署ごとの個別最適化による分断)を防ぐことができます。
PDFやMicrosoft Word、Excel、PowerPointなどのドキュメント処理に特化しており、生成AIでの処理に限らず、カスタマイズしたExcelテンプレートへの転記や機密情報のマスキングなど、多彩なモジュールを備えています。ドキュメントの検索機能も充実しており、社内に散在するナレッジやノウハウを利用者がアクセスしやすい形で蓄積・共有することが可能です。
製品紹介ページ:
https://getaiworkforce.com/
株式会社LayerX概要
株式会社LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに掲げ、SaaS+Fintechを軸に、AIを中心としたソフトウェア体験を社会実装するスタートアップ企業です。法人支出管理や人的資源管理などの業務効率化クラウドサービス「バクラク」を中心に、デジタルネイティブなアセットマネジメント会社を目指す合弁会社「三井物産デジタル・アセットマネジメント」、大規模言語モデル(LLM)関連技術を活用し企業や行政における業務効率化・データ活用を支援する「AI・LLM事業」などを開発・運営しています。
設立:2018年8月
代表者:代表取締役CEO 福島良典 / 代表取締役CTO 松本勇気
所在地:東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア5階
コーポレートサイト:
https://layerx.co.jp/
採用サイト:
https://jobs.layerx.co.jp/
お問い合わせ:
https://layerx.co.jp/contact
事業サイト:
-
バクラク:
https://bakuraku.jp/ -
Ai Workforce:
https://getaiworkforce.com/ -
三井物産デジタル・アセットマネジメント:
https://corp.mitsui-x.com/ -
オルタナ(ALTERNA):
https://alterna-z.com/
AI Workstyle Lab編集部コメント
三菱UFJ銀行における「Ai Workforce」の導入は、複雑な金融業務におけるAIの具体的なビジネス価値を示しています。契約書情報の自動抽出や不動産鑑定評価書の処理速度向上は、単なる業務効率化に留まらず、ヒューマンエラーの削減や意思決定の迅速化にも貢献するでしょう。特に、高度な専門性が求められる領域でのAI活用は、企業の競争力を大きく左右します。今後は、このようなAIプラットフォームが金融業界だけでなく、法務やコンサルティングなど多岐にわたる専門分野で導入され、新たなビジネスモデルや収益機会を創出していく可能性を秘めていると考えられます。
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本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

