セミナー開催概要
このセミナーでは、以下の内容が予定されています。
-
テーマ: サプライチェーン研究の新展開:産業連関表・企業データ・AI
-
日時: 2025年12月22日(月)15:00〜16:30
-
場所: 東京大学 駒場Ⅱキャンパス 先端科学技術研究センター4号館 2階 講堂
プログラム詳細
プログラムは以下の講演とパネルディスカッションで構成されています。
-
15:00–15:30 講演①「国際産業連関表を使ったサプライチェーンの脆弱性分析」
-
登壇者:猪俣 哲史 氏(独立行政法人日本貿易振興機構 アジア経済研究所 開発研究センター 上席主任調査研究員)
-
見どころ:グローバル・バリューチェーン研究の第一人者である猪俣氏が、国際産業連関表(複数の国・地域間で行われる財・サービスの取引関係を体系的にまとめ、国際的な生産構造や付加価値の流れを可視化した統計表)を活用したサプライチェーン脆弱性分析の最新知見を紹介します。
-
-
15:30–16:00 講演②「取引データに基づくサプライチェーン分析:産業連関表との融合、LLM応用の可能性」
-
登壇者:久光 徹(株式会社FRONTEO 経済安全保障室 研究開発部長)
-
見どころ:FRONTEOの久光研究開発部長が、国際産業連関表と企業間取引ネットワークデータを融合した依存度分析技術や、LLM(大規模言語モデル)の応用による先進的なアプローチについて解説します。
-
-
16:00–16:30 パネルディスカッション
-
登壇者:井形 彬 氏(東京大学先端科学技術研究センター 経済安全保障インテリジェンス分野 特任講師)、猪俣 哲史 氏、久光 徹
-
見どころ:国際政治・経済安全保障研究の第一線で活躍する東京大学の井形特任講師を中心に、政策・産業・研究を横断した視点から、サプライチェーン分析の課題と将来展望が議論されます。
-
高度化するサプライチェーン解析アプローチ
経済安全保障の重要性が世界的に高まる中、企業はサプライチェーンの脆弱性を把握し、リスクに対して先手を打つことが求められています。これに伴い、産業構造を解明するデータ分析手法も急速に高度化しています。特にグローバル・バリューチェーン(製品やサービスが完成するまでの工程を複数国で分担し、国際的な分業によって価値を生み出す生産・供給の仕組み)における依存関係の把握や事業継続性の確保に向けて、従来の統計データに基づく「国際産業連関表」を用いたマクロ分析に加え、企業間の実際の取引ネットワークデータを活用した実証的分析(理論のみに準拠せず、実際のデータや観察に基づいて検証を行う分析手法)が発展することで、サプライチェーン構造と脆弱性をより精緻に把握できるようになっています。
経済安全保障をめぐる情勢と企業に求められる対応
近年、経済安全保障を取り巻く国際情勢は大きく変化しています。米中間の地政学的な対立の長期化に加え、半導体やエネルギーなどの重要物資を巡る供給網の再編が世界的に進む中で、各国政府は制裁措置や輸出入管理の枠組みを拡大・厳格化しています。日本においても、経済安全保障推進法の施行を背景に、企業にはサプライチェーンの透明性確保と説明責任の強化が求められています。
このような環境下で、企業においては、想定外の規制違反による制裁リスクや、調達・供給断絶による事業継続への影響を最小化するために、信頼性の高い情報収集、先進的な分析、そして経営判断を支える戦略的なリスクマネジメント体制の構築と運用が不可欠です。
FRONTEOは、経済安全保障領域におけるAIソリューションのリーディングカンパニーとして、特化型AI「KIBIT」を用いた研究開発と社会実装、および経済安全保障対策コンサルティングを通じて、企業の経済安全保障領域のリスクマネジメントと戦略立案を支援しています。
FRONTEOの経済安全保障事業については、以下のURLで詳細を確認できます。
https://osint.fronteo.com/
この事業では、経済安全保障対策AIソリューション「KIBIT Seizu Analysis」や、企業が自社内で経済安全保障対応を自律的に運用できる「経済安全保障室」の業務設計をサポートする「経済安全保障対策コンサルテーション」を提供しています。
「KIBIT Seizu Analysis」は、サプライチェーンや企業の実質株主による支配状態などのネットワーク解析を行うシステムであり、以下の3つのソリューションを提供しています。
- サプライチェーン解析ソリューション: サプライチェーンにおけるチョークポイント(戦略的に重要な地点)や懸念組織とのつながりの可能性、依存度を把握します。
- 株主支配ネットワーク解析ソリューション: 複雑なネットワーク上での株主間の影響力を、間接持株比率を補正した独自の手法により解析し、隠れた支配力の伝搬を把握します。
- 研究者ネットワーク解析ソリューション: 機微技術に関わる研究開発について、研究者の所属組織などに注目した人脈の分析と、それに基づくリスクを把握します。
株式会社FRONTEOについて
FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。独自の自然言語処理技術は、教師データの量やコンピューティングパワーに依存せず、高速かつ高精度での解析を可能にします。解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけ、近年では創薬の仮説生成や標的探索にも活用されています。
FRONTEOの事業領域は以下の通りです。
-
ライフサイエンスAI: https://lifescience.fronteo.com/
-
リスクマネジメント(ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野): https://kibit.fronteo.com/
-
経済安全保障分野: https://osint.fronteo.com/
-
リーガルテックAI分野: https://legal.fronteo.com/
-
DX(ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野): https://kibit.fronteo.com/
AI Workstyle Lab編集部コメント
今回のFRONTEO、東京大学、ジェトロによる共催セミナーは、経済安全保障という喫緊の課題に対し、AIがどのように貢献できるかを示す重要な機会です。企業にとっては、サプライチェーンの透明性確保とリスクマネジメントが事業継続の鍵となります。LLMをはじめとする最新のAI技術が、複雑な取引ネットワークの分析や潜在的な脆弱性の特定に活用されることで、これまで見えなかったリスクを可視化し、より戦略的な意思決定を支援するでしょう。これは、ビジネスの現場でAIを導入し、効率と安全性を両立させるための具体的なヒントとなるはずです。
「AIニュースは追っているけど、何から学べばいいか分からない…」 そんな初心者向けに、編集部が本当におすすめできる無料AIセミナーを厳選しました。
- 完全無料で参加できるAIセミナーだけを厳選
- ChatGPT・Geminiを基礎から体系的に学べる
- 比較しやすく、あなたに合う講座が一目で分かる
ChatGPTなどの生成AIを使いこなして、仕事・収入・時間の安定につながるスキルを身につけませんか?
AI Workstyle LabのAIニュースをチェックしているあなたは、すでに一歩リードしている側です。あとは、 実務で使える生成AIスキルを身につければ、「知っている」から「成果を出せる」状態へ一気に飛べます。
講師:栗須俊勝(AI総研)
30社以上にAI研修・業務効率化支援を提供。“大阪の生成AIハカセ”として企業DXを牽引しています。
- 日々の業務を30〜70%時短する、実務直結の生成AI活用法を体系的に学べる
- 副業・本業どちらにも活かせる、AI時代の「稼ぐためのスキルセット」を習得
- 文章・画像・資料作成など、仕事も趣味もラクになる汎用的なAIスキルが身につく
ニュースを読むだけで終わらせず、
「明日から成果が変わるAIスキル」を一緒に身につけましょう。
本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

