イトーキの「最高AI責任者CAIO」新設が示す未来:AIを経営中核に据える戦略の本質とは

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CAIO新設の背景

生成AIをはじめとする技術の進化は、AIを企業の競争力や組織能力を左右する経営テーマへと押し上げています。AIをどの業務に導入するかだけでなく、企業が保有するデータ、人材、業務プロセスをどのようにAI活用へつなげるかが、今後の成長を決定する重要な課題です。

イトーキにとって、AIの導入はもはや議論の対象ではなく、いかに安全かつ実践的にAIを活用し、経営変革と顧客への価値創出につなげるかが重要であると認識しています。同社は2026年1月に「AIを経営の中核に据える」方針を掲げ、AIシフトする経営戦略を発表しました。また、基幹システムをクラウドERPへ刷新したことで、サプライチェーンから経理、経営までのデータが連携され、AI活用の土台となる全社データ基盤の整備も進んでいます。こうした背景から、イトーキはAI活用を経営戦略の実行力へと転換する責任者として、最高AI責任者「CAIO」を新設しました。

AIを経営の中核に据える AI活用の2つの柱

AIを経営の中核に据える アーキテクチャ概要

CAIOが担う役割

CAIOは、イトーキにおける全社AI戦略の推進責任者として、DX本部を中核にAI活用の基盤整備と社内実装を牽引します。主な役割は以下の通りです。

  • 全社AI戦略の策定・推進

  • AI活用基盤およびデータ活用基盤の整備

  • AIガバナンス、セキュリティ、利用ルールの整備

  • 社内業務への生成AI・SaaSネイティブAIの実装

  • AI人材の育成およびAI活用文化の醸成

  • 各部門におけるAI活用テーマの創出・実行支援

  • 社内で得られたAI活用知見の全社展開

イトーキは、CAIOのもとでAIを一部部門の取り組みにとどめず、全社の業務変革につなげていく方針です。DX本部がAI活用の基盤と推進機能を担い、各部門がそれぞれの業務や顧客接点でAIを活用できる体制を整えることで、全社AXを加速します。

AI経営の推進体制について

常務執行役員である竹内 尚志氏は、2023年10月にDX推進を目的としてイトーキに参画しました。日本オラクルなどの外資系企業において20年以上エンタープライズSaaSに携わり、DXとサブスクリプションエコノミーに関する深い知見とコンサルティングスキルを強みとしています。

イトーキでは、DX本部を管掌し、基幹システムやITインフラの刷新、全社データ活用基盤の整備、業務プロセス変革を推進してきました。今後はCAIOとして、これまでに整備してきたデータ・IT基盤をもとに、AIを全社で安全かつ実践的に活用するための戦略と実行体制を強化します。また、イトーキには100名を超えるエンジニアが在籍しており、これらの人材をAIエンジニアやAIエキスパートへと育成し、各部門のAI活用を支える人材基盤を強化していく計画です。

AIを経営の中核に据える AI人材の強化・育成

新体制のもとで推進する重点領域

  1. 全社AXの推進
    社内業務における生成AIやSaaSネイティブAIの活用を拡大し、文書作成、情報検索、営業支援、マーケティング、サポート、設計・提案業務、管理業務など、幅広い領域で業務の高度化と生産性向上を進めます。
  2. セキュアなAI活用基盤の整備
    社内情報を安全に活用できるAI基盤を整備し、規程、マニュアル、過去資料、提案書、設計情報など、社内に蓄積された知見を横断的に活用できる環境を構築します。あわせて、AI利用に関するルールやガバナンスを整備し、全社員が安心してAIを活用できる状態を目指します。
  3. AI人材の育成と活用文化の醸成
    AIを特定の専門人材だけが扱うものではなく、全社員が業務の中で活用できるものとして定着させるため、研修やコミュニティ活動、実践事例の共有を通じてAI人材の育成を進めます。特に、イトーキに在籍する100名超のエンジニアをAIエンジニアやAIエキスパートへと育成し、全社のAI活用を技術面から支える体制を強化します。
  4. 全社データ基盤を活かした業務変革
    基幹システムおよびITインフラ刷新により整備されたデータ基盤を活用し、見積、販売、会計、在庫、顧客接点などの業務データをAI活用につなげます。これにより、業務の効率化だけでなく、意思決定の高度化や部門横断での価値創出を推進します。
  5. AIシフトする経営戦略との連動
    イトーキは、AIシフトする経営戦略のもと、社内業務へのAI実装に加え、オフィスづくりや働き方に関する顧客への提供価値向上にも取り組んでいます。AIソリューション「ITOKI OFFICE AI AGENTS」などのソリューション開発事業の取り組みでは、同社が蓄積してきたオフィスデータやファシリティマネジメントの知見を活かし、自社主導で開発を進めています。CAIOは、全社AI戦略、AI活用基盤、AIガバナンス、人材育成の観点から、こうした事業部門のAI開発を支えてまいります。

竹内 尚志氏のコメント

竹内氏は、「AIは、単なる業務効率化の手段ではなく、企業の競争力を根底から変える基盤です。企業の意思決定、業務プロセス、働き方、そして顧客価値の創出を大きく変える力を持っています」と述べています。また、「イトーキでは、基幹システムやITインフラの刷新を通じて、AI活用の土台となるデータ基盤の整備を進めてきました。今後はこの基盤を活かし、全社員が安全かつ効果的にAIを活用できる環境を整えるとともに、100名を超えるエンジニアをAI活用の中核人材へと育成していきます」と、今後の展望を語りました。CAIOとして、DX本部から全社AI戦略を推進し、社内で得られた知見を全社に展開することで、イトーキ自身の変革を加速し、お客様への新たな価値創出につなげていくとのことです。

竹内 尚志氏 プロフィール

竹内 尚志 プロフィール

竹内 尚志(たけうち たかし)
株式会社イトーキ
常務執行役員
DX本部長
CAIO(最高AI責任者)

日本オラクルなどの外資系企業において20年以上エンタープライズSaaSに携わり、DXとサブスクリプションエコノミーに関する深い知見とコンサルティングスキルを有しています。2023年10月、イトーキのDX高度化を目的として執行役員 DX推進本部 DX統括部長に就任。現在は常務執行役員 DX本部長として、基幹システム・ITインフラ刷新、全社データ活用基盤の整備、業務プロセス変革を推進しています。2026年7月、CAIO(最高AI責任者)に就任しました。

イトーキについて

株式会社イトーキは1890年創業。「明日の「働く」を、デザインする。」をミッションステートメントに掲げ、オフィス家具の製造販売、オフィス空間デザイン、働き方コンサルティング、オフィスデータ分析サービスのほか、在宅ワークや家庭学習用家具、公共施設や物流施設向け機器など、「AI×Design based on PEOPLE」を強みに、さまざまな「空間」「環境」「場」づくりをサポートしています。近年では従業員エンゲージメントを経営の重要指標の一つとし、オフィス環境への投資やインターナルコミュニケーションの強化、DE&I推進など人的資本の最大化に取り組んでいます。また、環境に配慮したサステナブルな製品開発や資源循環促進などを通して、「人も活き活き、地球も生き生き」する社会の実現を目指しています。

詳細については、株式会社イトーキ公式サイトをご覧ください。

AI Workstyle Lab編集部コメント

イトーキが最高AI責任者(CAIO)を新設したことは、AIが単なる業務効率化ツールから、企業経営の根幹を担う戦略的アセットへと進化していることを明確に示しています。特に、100名を超えるエンジニアをAI人材へと育成する方針は、内製化によるAI活用が今後のビジネス競争力を左右する重要な要素となることを示唆しています。これにより、製造業やサービス業など幅広い分野で、AIを活用した新たな顧客価値創出や、意思決定の高度化が加速するでしょう。企業は、AIを組織全体で活用する体制を早期に構築することで、持続的な成長と収益性向上を実現できる可能性を秘めていると考えられます。

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この記事の情報
記事の著者
AI Workstyle Lab 編集部

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