キリンのDXを加速するAI戦略:Copilot活用定着が示す企業変革の未来

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背景と課題

キリングループは、「人がやらなくてよい仕事をゼロにする(生産性向上)」と「人と共に価値を生み出す仕事を加速させる(価値創造)」を両軸とした「KIRIN Digital Vision 2035」を掲げ、グループ全体の変革を進めています。この中核として、生成AIの全社活用が位置づけられました。

2024年からのMicrosoft 365 Copilot検証を経て、2025年6月からは本格導入を推進。KBSがグループ全体の活用をリードする役割を担っています。しかし、事業特性が異なる複数の企業で構成されるグループでは、一律の施策でのAI活用定着は困難であり、従業員のIT・AIリテラシーにもばらつきが見られました。そのため、単なるツール導入に留まらず、全社的に「使い続けられる仕組み」の設計が求められました。

Copilot活用定着に向けた取り組み

ディスカバリーズは、AI活用の定着に向け、以下の3つの柱で支援を行いました。

1. 継続的に学べる環境設計

  • 初期導入時の全社向け勉強会実施(基礎知識から活用シーンまで)

  • ITサービス活用ポータル内でのCopilot Tips動画公開

  • 全従業員向けの定期的な情報発信(メルマガ等)

単発の研修ではなく、キリングループに特化したコンテンツを提供し、従業員が繰り返し学習できる環境を整備しました。

2. 現場との対話を重視した伴走型支援

  • Teams会議を通じたユーザーとの直接対話による課題解決

  • 市民開発や業務効率化に向けた実践的なサポート

  • 各グループ会社の業務特性を踏まえた活用提案

画一的な支援ではなく、現場ごとの課題や理解度に応じた対応で、実務での活用を支援しました。

3. AI活用度高度化に向けた「基盤整備」

  • Copilot Studio活用ガイドラインの策定

  • AIエージェント導入に向けた教育・啓発

  • 社内イベントでの知識共有(DXフェスなど)

生成AIの次のステップである「AIエージェント活用」を見据えた準備を早期から支援しました。

キリンとディスカバリーズのロゴが並んだ画像。

成果:6,000ユーザーへの展開と利用率70%を超える定着を実現

これらの取り組みにより、Copilotの導入開始から約半年で、グループ主要企業を中心に6,000を超えるユーザーへ展開され、利用率は70%に到達しました。継続的な情報提供や支援を通じて、従業員のデジタル活用に対する意識の変化も見られています。

キリンビジネスシステムの辻 佐知氏からは、「AIエージェントへの関心の高さが伺えましたし、ディスカバリーズさんがとてもフレンドリーにユーザーに接してくれたおかげで、Teamsのコミュニティでは気後れしてしまうような人でも質問しやすい雰囲気をつくることができました。私たち内部の人間でも気づかないような困りごとやニーズを吸い上げてくれたので、とても助かりました。」との声が寄せられています。

SharePointベースのITサービス活用ポータルで、AI活用による業務効率化と生産性向上を推進するコンテンツが紹介されている。

今後の展望:AIと人が共に価値を生み出す組織へ

キリングループは、2026年を「AIエージェント元年」と位置づけ、今後はAIエージェントによるさらなる高度な業務自動化を進める方針です。ディスカバリーズは引き続き、CopilotをはじめとしたAI活用の定着支援を継続していく予定です。

キリンのロゴと商品が並ぶカウンターの前で、4人のビジネスパーソンが笑顔で立っている集合写真。

ディスカバリーズ株式会社について

ディスカバリーズ株式会社は、「働くすべての人たちがイノベーションをもたらす世界を創る」をミッションに掲げ、コミュニケーションやコラボレーションの再設計を通じて、AIで組織のナレッジを人に繋げ、新しい価値を生みやすい組織変革(AX)を支援しています。SaaS型クラウドサービスの開発・販売と、上場企業100社以上の実績を持つコンサルティング・サービスを提供しており、マイクロソフト認定ソリューションパートナーとして2011年にはマイクロソフト パートナー オブ ザ イヤーを受賞しています。

詳細はこちら:


AI Workstyle Lab編集部コメント

今回のキリングループにおけるCopilot活用事例は、大企業が生成AIを全社的に導入し、高い利用率を達成するための具体的なロードマップを示しています。特に注目すべきは、単なるツール提供に終わらず、継続的な学習環境の提供、現場との対話を重視した伴走支援、そして未来を見据えたAIエージェント活用に向けた基盤整備という、多角的なアプローチです。これは、多様な事業特性と従業員リテラシーを持つ組織におけるAI導入の成功モデルとなり得るでしょう。多くの企業にとって、生産性向上と価値創造を両立させるAI戦略を検討する上で、非常に示唆に富む事例と言えます。

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記事の著者
AI Workstyle Lab 編集部

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