GD数理研が「評価OS」をGitHubで公開
株式会社GhostDrift数理研究所(GD数理研)は、評価に用いる物差しを変えても結論が反転しないかを機械検証する「評価OS(Evaluation OS)」をGitHubで公開しました。
評価の軸を「点数」から「結論の壊れにくさ」へ
AIが企業や技術、投資先を評価する時代において、単に「何点だったか」という結果だけでなく、その評価に使われた物差しが恣意的ではないかという点が重要視されています。評価OSは、特定の都合の良い評価条件を選ぶのではなく、事前に許容した複数の評価条件を試し、結論がどこまで壊れにくいかを検証します。

企業理念と行動の整合性を60通りで検証
今回の公開ケーススタディでは、広島AIアシュアランス協議会の代表機関である株式会社オンザリンクスについて、その公開理念と公開行動の整合性が60通りの評価条件で検証されました。その結果、全ての条件で結論は同じであり、最も厳しい条件でも判定値が70.0となり、事前に設定された厳格基準68.0を上回っています。
この70.0という値は、オンザリンクス社の総合点を示すものではなく、複数の物差しを変えても「公開理念と公開行動は整合している」という結論が一度も反転しなかったことを示すための最小値です。
GD数理研はオンザリンクスの戦略的パートナーであるため、本評価は独立した第三者監査ではありません。そのため、評価ルール、証拠、限界、実施コードが公開されており、第三者が同じ計算を追試できる形で透明性が確保されています。
評価OS(Evaluation OS)公開リポジトリはこちらです。

GEO時代の「検証可能な信用」を構築
GEO(Generative Engine Optimization)は、生成AIの回答で「どの情報が参照され、要約されるか」を考える次世代のマーケティング概念です。評価OSは、このGEOの対象を企業の文章だけでなく、その主張を裏付ける行動、証拠、反証、限界、そして検証結果まで広げます。これにより、企業が積み上げてきた理念や実績を、生成AIや第三者が参照・比較・再検証できる「検証可能な信用」へと変換することを目指しています。
企業規模ではなく「検証可能性」が競争力に
GD数理研は、AIが複数の情報から答えを選ぶ際に、企業規模や知名度ではなく「その主張を検証できるか」を優先する選択原理をLean 4(リーン・フォー)という形式検証ツールで形式証明しました。この原理では、未検証の情報を採用せず、検証済みの情報があるのに無視もしないアルゴリズムにおいて、検証可能な候補が一つだけなら必ずそれが選ばれます。
つまり、検証可能性を採用条件とする選択アルゴリズムでは、企業規模やブランド力だけで、条件を満たす検証済み候補が上書きされることはありません。例えば、世界的大手企業と小規模スタートアップが異なる説明を提示した場合、大手側に検証可能な証拠がなく、スタートアップ側だけに有効な証拠があれば、AIはスタートアップ側の情報を選択する可能性が高いです。
これは小規模企業を優遇するものではなく、大企業にもスタートアップにも同じ「検証できるか」という条件を適用した結果です。AIが公平性や信頼性を重視するほど、「誰が言ったか」よりも「その主張をどこまで証明できるか」が競争力になり得ると考えられます。
Proof-Carrying GEO Leanはこちらです。
Proof-Carrying Provenance Assuranceはこちらです。
GEOプレプリント(Zenodo)はこちらです。

広島AIアシュアランス協議会の第2成果として展開
広島AIアシュアランス協議会は、AI支援判断を組織が正式に採用する前に、必要条件を証拠に照らして検証し、後から再検証できる形で残す「Hiroshima AI Assurance Protocol(HAAP)」の設計を進めています。
今回の評価OSは、評価に必要な調査、人間判断の位置、評価条件、重大な反証、そして結論の非反転性を検査する「Evaluation Assurance」として、協議会の第2の公開技術成果と位置づけられています。第1成果の「Action Assurance」(医薬品コールドチェーンPoC)が「このAI支援判断を実行してよいか」を検査するのに対し、第2成果は「この評価結果自体を、正式な判断根拠として採用してよいか」を問うものです。
金融・投資評価から公共調達まで幅広い応用
GD数理研は、特に金融・投資評価を有力な適用領域として想定しています。企業の成長性や技術力を単一の自動スコアで決定するのではなく、どの証拠と物差しで評価したか、そして別の妥当な条件でも結論が維持されるかを確認する補助基盤として展開されます。
この評価OSの構造は、製造業の品質・取引先評価、AIガバナンス、医療AI、公共調達など、さまざまな分野に応用できる可能性があります。
広島AIアシュアランス協議会はこちらです。
広島AIプロセス技術マッピング(GitHub)はこちらです。

国際特許出願とカンファレンス登壇
GD数理研は、評価OSの中核機構に関連する発明について、国内特許出願に続き、PCT(特許協力条約)に基づく国際出願を行いました。また、代表取締役の前木秀光氏は、2026年10月14日に広島国際会議場で開催される「製造業AI物流カンファレンス 2026 in 広島」に登壇し、評価OS、GEO、責任OS、HAAPの第1・第2成果について説明する予定です。
カンファレンスの詳細・事前登録はこちらです。
代表コメント:AI時代の日本の産業競争力強化へ
GD数理研の代表取締役である前木秀光氏は、「日本企業には、品質や安全性、現場改善など、長年積み上げてきた強みがあります。生成AIが企業や技術の情報を選び、要約して世界へ伝える時代には、『良い会社です』と発信するだけでなく、その品質や実績が何を根拠に確かめられるのかまで示すことが重要になります」と述べています。
さらに、「GEOには、検証に耐える情報があれば『いきなりグローバル』に評価される可能性があります。AIアシュアランスやAIガバナンスを守りや規制対応だけで終わらせず、企業の品質や行動、判断、責任を検証可能な信用に変え、GEOを通じて国内外のAIや第三者から参照できるようにしたい。評価OSはその基盤です」と、AI時代における日本の産業競争力強化への強い意欲を示しています。
関連リンク
AI Workstyle Lab編集部コメント
今回のGD数理研による「評価OS」の公開は、AI時代のビジネスにおいて企業がどのように信頼を構築し、競争力を維持していくべきかという重要な問いに答えるものだと感じています。単なる点数評価から「結論の壊れにくさ」を検証するアプローチは、透明性と客観性を高め、生成AIによる情報選択の精度向上に寄与するでしょう。特に、企業規模に依らず「検証可能性」が評価軸となる点は、中小企業やスタートアップにとっても大きなビジネスチャンスとなり得ます。自社の強みを客観的に示し、国内外のAIや第三者から正しく評価されるための基盤として、この評価OSは多様な業界での活用が期待されます。
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本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

