共同研究の目的と「博物館浴®」の概要
九州産業大学とYume Cloud Japanは、「博物館浴®」におけるウェルビーイング効果のAI活用による評価高度化を目的とした共同研究契約を締結しました。この研究は、九州産業大学が2020年9月から全国で進めてきた「博物館浴」の実証実験成果を基盤としています。国立西洋美術館を含む全国100箇所以上の博物館で1500名以上の科学的データが蓄積されており、これらのデータを活用し、文化芸術体験の効果をより科学的・客観的に可視化することを目指しています。
将来的には、一人ひとりの心身の状態や興味関心に応じて最適な文化芸術体験を提案する「AI博物館浴」の実現を目指すものです。

「博物館浴®」は、九州産業大学 地域共創学部 緒方泉特任教授が提唱する研究で、「博物館見学を通して、博物館の持つ癒し効果を人々の健康増進・疾病予防に活用する活動」を指します。森林浴や海水浴と同様に、鑑賞によるリラックス効果、脳の活性化、自律神経の調整、ストレス軽減などの効果が科学的に検証されています。
緒方泉特任教授は、「“AI博物館浴”では、その時の心身の状態や興味関心に応じて、どの作品、どの展示、どの鑑賞体験がより良いWell-beingにつながるかを科学的に導き出し、一人ひとりに最適な文化芸術体験を提案する未来を目指します。今回の共同研究では、Yume Cloud Japanの測定・分析技術も活用しながら、その評価基盤をさらに高度化したいと考えています」とコメントしています。
昨年度の実証実験結果と可能性
昨年度、Yume Cloud Japanは「博物館浴」実証実験において、ウェルビーイング可視化技術「MindScale(マインドスケール)」を活用したBefore/After評価を全国10箇所で実施しました。MindScaleは、約30秒の音声から自律神経バランス(緊張 ↔ リラックス)と脳覚醒度(覚醒 ↔ 眠気)を解析し、心身の状態を可視化する技術です。

この実証実験では、ストレス状態が高い参加者の約83%で状態改善または現状維持が確認され、文化芸術体験がウェルビーイング向上に寄与する可能性が示されました。
実施施設は国立西洋美術館、おぶせミュージアム・中島千波館、美濃加茂市民ミュージアムなど全国8施設で、合計322名が参加しました。

自律神経の改善率は85%(変化なし含む)、MSスコア(総合ストレス値)の改善率は49%(変化なし除く)という結果が出ています。また、22条件中19条件で鑑賞後にスコア改善が確認されました。
今年度の実証実験計画
今年度も以下の施設で実証実験が計画されています。
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国立西洋美術館:2026年8月21日、9月18日、10月16日(いずれも金曜日の夜間開館時)
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おぶせミュージアム・中島千波館:2026年8月22日(土)、23日(日)
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下関市立考古博物館:2026年8月4日(火)
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南阿蘇ルナ天文台(調整中)
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北谷町立博物館(調整中)


識者からの期待
各施設の館長や医療関係者、研究者からは、今回の実証実験への大きな期待が寄せられています。
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国立西洋美術館 田中 正之 館長:「美術館が社会的課題解決のために果たせる役割を科学的に明らかにできることを期待しています」
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おぶせミュージアム・中島千波館 鶴田 典昭 館長:「博物館浴が住民と来訪者のウェルビーイングに寄与することが実証され、『幸せ』を感じる人が増えることを期待します」
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下関市立考古博物館 濱崎 真二 館長:「児童生徒はもとより、市職員のメンタルヘルス支援や高齢者のフレイル予防に対する効果が定量的に示され、これからの社会におけるWell-beingの実現に向けた施策において、博物館の役割が、新たに位置づけられることを期待します」
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医療法人社団志嵩会かなまち慈優クリニック 高山 哲朗 理事長:「博物館浴の血圧やメンタルヘルスへの好影響に大きな期待を寄せており、本研究が大規模臨床研究の礎になるものと確信しています」
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東京大学先端科学技術センター 吉村 有司 特任准教授:「博物館浴研究は博物館体験をデータに基づいて解明する試みであり、行動データと心身の変化を統合した新たな研究展開に期待しています」
「AI博物館浴」が目指すものと将来的な展開
今回の共同研究では、「博物館浴」体験前後の自律神経の状態・脳の覚醒度の変化分析、AIによるウェルビーイング変化パターン解析、個別最適な文化芸術体験設計への応用などを進めていきます。将来的には、「今のあなたには、この作品、この展示体験がより適している」といった提案を可能にする「AI博物館浴」の実現を目指しています。
Yume Cloud Japanの吉田大輔代表取締役は、「今回の共同研究では、九州産業大学が目指される『AI博物館浴』の実現に向け、測定・分析基盤の面から貢献してまいります」と述べています。
この取り組みは、博物館・美術館に留まらず、企業の健康経営、文化観光、ヘルスツーリズム、ウェルビーイングツーリズム、スポーツメンタルコンディショニング、学校教育向けのメンタルヘルス支援、高齢者向け健康維持・増進(フレイル予防)など、多岐にわたる分野への展開が期待されます。
参考情報
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九州産業大学/博物館浴®︎ 教員紹介 – 緒方 泉: https://ras2.kyusan-u.ac.jp/kyshp/KgApp/k03/resid/S001495
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【博物館浴®︎研究】100回目の実証実験!社会実装に向けたパイロット実験も実施: https://www.kyusan-u.ac.jp/research/news/hakubutsukanyoku_1023/
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ミュージアムで“ととのう”!緒方泉教授に聞く、今注目の「博物館浴®︎」とは: https://www.museum.or.jp/special/hakubutsukanyoku
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ビジネスパーソンは「ちょこっと博物館浴®︎」で心身健康に: https://bizgate.nikkei.com/article/DGXZQOLM070H0007032025000000
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株式会社Yume Cloud Japan/会社紹介HP: https://www.yume-cloud.co.jp/
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Mindscale(マインドスケール)HP: https://www.mindscale.jp/
AI Workstyle Lab編集部コメント
九州産業大学とYume Cloud Japanによる「AI博物館浴」の共同研究は、文化芸術がビジネス領域で新たな価値を生み出す可能性を示唆しています。企業は従業員のウェルビーイング向上策として、福利厚生や健康経営に「博物館浴」を導入することで、生産性向上やエンゲージメント強化に繋げられるでしょう。また、ヘルスツーリズムやウェルビーイングツーリズムといった分野でも、AIによる個別最適化された文化体験は新たな需要を喚起し、地域活性化にも貢献する可能性を秘めています。
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本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

