製造現場のAI自動化を推進する「VTLA基盤モデル」とは? ABEJA参画の国家プロジェクトを解説

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プロジェクト参画の背景

日本の製造業では現在、熟練作業者の減少や生産の高度化・多品種化への対応が大きな課題となっています。従来の自動化技術では対応が難しい高度な作業のデジタル化が求められており、特に触覚や力覚といった非視覚情報を含む作業へのAI活用による自動化が期待されています。

一方で、AI・ロボティクス分野における国際競争が激化する中、日本の製造業が長年培ってきた高信頼・高品質な製造データを活用することが、産業競争力強化の鍵とされています。

本プロジェクトは、これらの課題に対応するため、視覚・触覚など複数の感覚情報を統合したデータ基盤とモデル技術を開発し、製造現場における高度な作業の再現・自動化を実現するとともに、産業競争力の強化に貢献することを目指しています。

「VTLAモデル」の開発とデータエコシステムの構築

本プロジェクトでは、フィジカルAIの製造現場への実装を促進するため、日本の主要ロボットメーカー3社(川崎重工業、ファナック、安川電機)と大学、センシング分野やIT分野の企業が連携します。製造現場で収集した視覚(Vision)、触覚(Tactile)、言語(Language)、動作(Action)に関するデータを統合的に扱うことができる「VTLA(Vision-Tactile-Language-Action)モデル」の開発を進めます。

また、VTLAモデルに適したデータセットの設計・収集・蓄積を行い、データエコシステムを構築することで、これまで困難だった複雑かつ繊細な手先作業の自動化などを実現する予定です。ABEJAは、関係各所と連携し、データセット設計やデータエコシステムの設計を推進してまいります。

プロジェクトの主なポイント

  • ロボットメーカー3社が共同参画し、データ仕様・収集基盤を共通化することで、様々なロボットやデバイスで使用できるデータセットを構築します。

  • 技術の進化スピードを考慮し、短期間での開発と早期のデータエコシステム形成を目指します。

  • 触覚情報領域の知見を持つスタートアップや大学との連携により、VTLAモデルの実証を行います。

ロボット業界が一体となって本プロジェクトを推進することで、製造業だけでなく、様々な分野でのロボット導入を加速し、労働人口減少という社会課題の解決に貢献することが期待されます。ABEJAは、このプロジェクトを通じてAIロボティクス分野の最前線でノウハウを相互活用し、多様な産業におけるロボットの実装加速化に貢献していく方針です。

プロジェクト概要

  • 公募事業名: ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/データエコシステムの構築等に関する研究開発(GENIAC)

  • プロジェクト実施予定期間: 2026年8月~2027年7月

詳細については、以下の経済産業省およびNEDOの公表資料をご参照ください。

株式会社ABEJAについて

ABEJAは「ゆたかな世界を、実装する」を経営理念に掲げ、ABEJA Platformを中核としたエンタープライズプラットフォーム事業を展開しています。AIをPoC(概念検証)で終わらせず実運用として成立させ、継続的な高度化を実現する実装基盤を提供しています。詳細情報は以下のURLから確認できます。


AI Workstyle Lab編集部コメント

今回のABEJAの参画は、日本の製造業が直面する労働力不足という喫緊の課題に対し、AIとロボティクスを組み合わせた具体的な解決策を提示するものと言えます。VTLAモデルによって、これまで人手に頼っていた複雑な作業が自動化されれば、生産性向上はもちろん、品質の安定化やコスト削減にも大きく寄与するでしょう。特に中小企業にとっては、熟練技術の継承問題解決や新たな事業機会創出の可能性を秘めており、今後の実用化に向けた動向に注目が集まります。

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記事の著者
AI Workstyle Lab 編集部

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