企業におけるAI活用の現状と「開発資本」の重要性
生成AIの活用は急速に広がり、多くの企業でAI導入が進んでいます。ファインディの調査によると、国内IT/Webエンジニアの91.8%が業務で生成AIを活用していると回答しています。しかし、McKinsey & Companyの調査では、AIを導入している企業の88%に対し、AI活用によって営業利益に大きな価値をもたらしている「AIハイパフォーマー」は約6%にとどまっていることが明らかになりました。この80ポイント以上の開きは、AI投資の「金額」ではなく、投資が組織の能力として蓄積されているかどうかに起因すると考えられます。
ファインディは、企業がものづくりを通じて価値を生み続けるために組織へ蓄積された能力・知識・基盤を「開発資本(Engineering Capital)」と定義しています。これは、AI時代の開発組織を評価するための新しいフレームワークとして提唱されており、本カンファレンスではこの考え方と、AI時代の採用・組織づくりの論点が2つのセッションを通じて紹介されます。
登壇セッション:AIが効く組織を構築する経営の条件
セッション1:AI投資を増やすのではなく「AIが効く組織」へ──「開発資本」で読み解く経営の条件とは?
-
登壇者:ファインディ株式会社 Findy Team+事業部 副部長 山口 優也氏
-
日時:2026年9月9日(水)13:55-14:15
-
セッションページ:https://event-page.jp/jls/2026autumn/session/pXb7Csng
山口氏は、AI活用を事業成果につなげる組織能力である「開発資本」を評価する3つの軸を提示します。これらは「Speed(価値が届くまでの時間)」「Quality(やり直しの量)」「Control(変更を読める範囲)」です。本セッションでは、ものづくりが事業成果に至るまでの工程を整理し、データに基づいてボトルネックを特定することが事業成果に直結する理由を解説。これらの3軸を回すことで、AI活用の効果を測定し、社内の投資判断や上申の根拠として活用する方法が伝えられます。
セッション2:AIの普及によるエンジニアリングの変化と、「採用」と「組織づくり」で差がつく重要論点

-
登壇者:ファインディ株式会社 執行役員/Findy Freelance事業部 事業部長 末本 充洋氏
-
日時:2026年9月10日(木) 10:55-11:15
-
セッションページ:https://event-page.jp/jls/2026autumn/session/svvzbc8-
末本氏は、AI駆動開発の普及、大企業における開発内製化の進展、採用要件の変化という3つの変化を整理し、「AIの効果を測る環境づくり」「優秀なエンジニアの採用・育成」「柔軟な組織設計と意思決定」という3つの重要論点を解説します。AI導入による個人の生産性向上と組織全体のスループットの乖離、AI活用経験を重視するエンジニア採用の変化など、具体的なデータも交えながら、自社の状況を点検するための「9つの問い」が紹介されます。
「開発資本(Engineering Capital)」とは
「開発資本」は、ファインディが2026年5月に提唱した、AI時代の開発組織を捉える新しい概念です。コードを書く速度やアウトプットの量がコモディティ化する中で、開発力をどのように蓄積し、どこに投資し、どのように事業成果へ接続するかが重要になっています。開発資本は以下の3つの軸で捉えられます。
| 観点 | 見るべきこと |
|---|---|
| Speed | 速く作り、出し、学べているか。実装だけでなく、レビュー、CI、デプロイ、結果の観測まで含めた変更と学習のサイクルの速さを捉えます。 |
| Quality | 手戻りなく前に進めているか。作り直しや差し戻し、障害、保守性の低下を抑え、継続的に価値を届けられているかを捉えます。 |
| Control | AIを使っても変更を制御できているか。変更の影響範囲、検証、承認、ロールバック、複雑性を組織として扱えているかを捉えます。 |
関連ウェビナー:AI時代の開発投資を「開発資本」で判断する
山口氏の登壇内容をさらに詳しく解説するウェビナーが開催されます。本セッションで提示される「開発資本」の考え方を、実際の投資判断にどう落とし込むかという観点から解説されます。

-
日時:2026年9月17日(木)12:00-13:00
-
形式:オンライン開催/参加費無料
-
対象:開発責任者、経営層、事業責任者の方々
-
申込ページ:https://jp.findy-team.io/events/engineering-capital-260917/
このウェビナーでは、AI時代の開発投資を「ROI(成果)」と「開発資本(成果を生み出す力)」の2軸から捉える考え方を紹介し、投資の成果をどのように評価し、次の投資判断につなげていくのかを検討します。ファインディ自身のAI活用における実践やうまくいかなかった事例も交えながら、持続的に成果を生み出す組織能力=開発資本として投資を蓄積していくための考え方が解説される予定です。
イベント概要
| イベント名 | JAPAN LEADERS SUMMIT 2026 秋 |
|---|---|
| 開催日時 | 2026年9月9日(水)〜9月10日(木) |
| 開催形式 | オンライン |
| 主催 | スマートキャンプ株式会社 |
| 参加費 | 無料(事前登録制) |
| 概要 | 各界のトップランナーである経営者やリーダーによる特別講演や対談セッションを通じて、次世代を担う経営者やリーダーに必要な知識や洞察を提供するイベントです。 |
| 公式サイト | https://event-page.jp/jls |
ファインディ株式会社について
ファインディ株式会社は、2016年に事業を開始し、「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる。」というビジョンを掲げています。ITエンジニア領域における個人・組織それぞれの課題解決に取り組み、「Findy」「Findy Freelance」「Findy Team+」「Findy Tools」「Findy Conference」の5つのサービスを提供しています。累計会員登録数は約29万人、国内外約5,400社に利用されています。
また、「技術立国日本を取り戻す」という設立趣意に基づき、2024年のインド進出を皮切りに、現在、韓国・台湾でも「Findy Team+」を展開。日本発のイノベーションを増やし、世界市場で競争力を持つ日本のIT企業を1社でも多く生み出すことを目指しています。
AI Workstyle Lab編集部コメント
「AI投資を増やすのではなく『AIが効く組織』へ」というファインディ社の提言は、多くの企業が直面するAI活用における本質的な課題を突いています。単に最新AIツールを導入するだけでなく、それを組織の能力として蓄積し、事業成果に繋げる「開発資本」の考え方は、特にデジタル変革を進める企業にとって重要です。Speed、Quality、Controlの3軸で開発組織を評価することで、AI投資が真に企業価値向上に貢献しているかを客観的に測り、次の戦略的な打ち手を計画できます。この視点を取り入れることで、AI導入による短期的な生産性向上に留まらず、持続的な競争優位を築くための基盤を構築できるでしょう。
「AIニュースは追っているけど、何から学べばいいか分からない…」 そんな初心者向けに、編集部が本当におすすめできる無料AIセミナーを厳選しました。
- 完全無料で参加できるAIセミナーだけを厳選
- ChatGPT・Geminiを基礎から体系的に学べる
- 比較しやすく、あなたに合う講座が一目で分かる
ChatGPTなどの生成AIを使いこなして、仕事・収入・時間の安定につながるスキルを身につけませんか?
AI Workstyle LabのAIニュースをチェックしているあなたは、すでに一歩リードしている側です。あとは、 実務で使える生成AIスキルを身につければ、「知っている」から「成果を出せる」状態へ一気に飛べます。
講師:栗須俊勝(AI総研)
30社以上にAI研修・業務効率化支援を提供。“大阪の生成AIハカセ”として企業DXを牽引しています。
- 日々の業務を30〜70%時短する、実務直結の生成AI活用法を体系的に学べる
- 副業・本業どちらにも活かせる、AI時代の「稼ぐためのスキルセット」を習得
- 文章・画像・資料作成など、仕事も趣味もラクになる汎用的なAIスキルが身につく
ニュースを読むだけで終わらせず、
「明日から成果が変わるAIスキル」を一緒に身につけましょう。
本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

