開発背景:9年分のデータ分析に「コツ」が必要だった
ドリームキャリアでは、SES(システムエンジニアリングサービス)事業において9年分の営業データを蓄積・活用してきましたが、以下の課題が顕在化していました。
-
分析に時間がかかる: 複数のデータソースを横断して集計・分析する必要がありました。
-
分析にコツがいる: データの構造や管理ルールを熟知した担当者でないと、正確な分析が難しい状況でした。
-
知識の属人化: 過去の成功パターンや人材の強みが、特定の担当者の経験・ノウハウに依存していました。
-
即時性の不足: 「どの営業先が有望か」「誰をアサインすべきか」をすぐに把握しづらいという問題がありました。
ドリームキャリアの金島氏は「事業部立ち上げ時から蓄積してきたデータが10年近く活用されてきた。運用には困っていなかったが、分析方法の習得が必要という課題があった」と振り返っています。
SyncLeapがAIエージェント開発に取り組む理由
SyncLeapはXR(拡張現実)システム開発を主軸とする企業ですが、代表の伊藤氏は創業前からAI技術の可能性に着目してきました。
伊藤氏は約30年にわたりエンターテインメント技術の最前線で開発に携わってきました。万博やフリーロームXRシステム、水族館・博物館向けXRコンテンツの開発に参画し、XR技術が持つ体験価値の可能性を実感する一方で、「AI活用への積極的な取り組みの必要性」を強く感じていました。
SyncLeapのミッションは「XR × AIの可能性を引き出し、エンターテインメント体験を豊かにする」ことです。XRとAIは別々の技術ではなく、組み合わせることで新しい価値を生み出せるという信念のもと、SyncLeapではXRシステム開発とAIエージェント開発の両輪で事業を展開しています。
特にXR施設の運用やゲスト体験データの分析は、AIの力が発揮される領域です。「どの演出がゲストに響いたか」「運用上のボトルネックはどこか」といった問いに、蓄積データとAIを組み合わせて答えを導く——SyncLeapはこのアプローチをXR領域だけでなく、企業の業務データ活用にも応用しています。今回のドリームキャリアとの共同開発は、まさに「眠れるデータ資産をAIで活性化する」というSyncLeapのAI事業コンセプトを体現するプロジェクトとなりました。
両社の役割分担
本プロジェクトは、両社の強みを活かした共同開発体制で推進されました。
-
ドリームキャリア(企画・主導): プロジェクト企画、業務課題の抽出、要件整理、開発方針の決定、業務フローの提供、DB設計、検証、ハードウェア導入、システム構築、社内インフラ整備展開、実運用での検証、改善要望の取りまとめを担当しました。
-
SyncLeap(共同開発): AI活用の技術提案、実現性検討、AI連携、実装、データ統合、技術サポート、AI精度のチューニング、機能改修を担当しました。
開発の経緯
-
2025年9月: 両社で要件定義・技術検討を開始。業務課題を整理し、AI活用方針を策定しました。
-
2025年10月: 社内オンプレミス環境での開発を開始しました。
-
2025年11月: 業務データ・案件管理データ・メール連携を実装しました。
-
2025年12月: 9年分の営業データをDB化。AI分析精度を共同で検証・向上させました。
-
2026年1月: 社内で運用を開始しました。
ソリューション概要
システム構成

主な機能と活用例
-
自然言語による営業データ分析: 「2025年の月別の決定数は?」といった問いに対し、契約決定数を集計して提示します。
-
人材マッチング・チーム編成支援: 「Webサービスの開発でもっとも適したチームメンバーは?」といった質問に回答します。
-
メール参照・分析: Gmail APIを通じて、営業報告メールを検索し、DBと連携した分析が可能です。
導入効果
本システムの導入により、以下の効果が期待されています。
-
データ活用の民主化: 特定の担当者に聞かなくても、AIに質問するだけで過去9年分の実績・傾向を把握可能です。
-
意思決定の効率化: チーム編成や営業先選定の判断材料を、担当者に確認せずAIから取得できます。
-
属人化の解消: 9年分の営業ナレッジがDB化され、組織の資産として活用可能です。
-
セキュリティの確保: 社内オンプレミス環境での運用により、機密データの外部流出リスクを低減します。

技術的特徴
-
システム・DB: 社内オンプレミス環境で運用されています。
-
AIモデル: Claude(Anthropic)とGemini(Google)が活用されています。
-
連携サービス: 社内業務システム、メール、グループウェアと連携します。
-
アクセス方法: 社内LAN・VPN経由のWebでアクセス可能です。
他社ソリューションとの差別化ポイント
-
自社データの完全統合: 既存の業務フローを変えずに、9年分の蓄積データをそのまま活用できます。
-
オンプレミス運用によるセキュリティ: クラウドに機密データを送信せず、社内ネットワーク内で完結します。
-
自然言語インターフェース: 専門的なSQLやツール操作の知識がなくても、誰でも分析可能です。
両社コメント
株式会社ドリームキャリア 金島氏
「当社には9年分の営業データがありましたが、それの横断的な分析にはコツが必要でした。今回の開発により、これまで特定の担当者しか把握していなかった分析方法を、誰もが使えるようになります。こういった開発では、業務フローの深い理解が不可欠です。今後は社内での活用を進めながら、さらなる機能拡充を検討していきたいと考えています。」
SyncLeap合同会社 代表社員 伊藤弘樹氏
「企業が長年蓄積してきたデータには、大きな価値が眠っています。しかし、そのデータが複数のツールに分散していたり、特定の担当者しか扱えない状態では、その価値を十分に引き出せません。ドリームキャリア様との共同開発では、本当に必要な機能を優先して実装することができました。『AIに聞けば答えが返ってくる』という体験を通じて、データドリブンな意思決定を身近なものにしていきたいと考えています。SyncLeapは今後も、眠れるデータ資産を活性化するAIエージェントの開発を推進してまいります。」
今後の展望
両社は引き続き連携し、以下の取り組みを推進してまいります。
-
ドメインルールの拡充: SES業界特有の知識やルールをAIに学習させ、分析精度を向上させます。
-
セッションメモリ機能の追加: 過去の質問を記憶し、文脈を踏まえた回答を実現します。
-
社内活用の拡大: 他部門への展開を検討します。
-
他企業への展開可能性: 本システムの仕組みを他業界・他企業へ展開する可能性を検討します。
会社概要
SyncLeap合同会社
-
設立: 2025年6月17日
-
所在地: 東京都東村山市萩山町1-6-31
-
事業内容: XRソリューション開発・AIエージェントシステムの開発
-
資本金: 200万円
-
URL: https://syncleap.jp
-
代表社員: 伊藤弘樹氏
株式会社ドリームキャリア
-
所在地: 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-16-5 MUPRE北参道5F
-
事業内容: ITエンジニア人材サービス(SES)、システム開発
本件に関するお問い合わせ
SyncLeap合同会社
-
E-mail: contact@syncleap.jp
-
電話: 080-6550-6686
-
営業時間: 平日10:00-18:00
株式会社ドリームキャリア 広報担当
-
営業時間: 平日9:00-19:00
AI Workstyle Lab編集部コメント:
今回の営業AIアシスタントの共同開発は、企業が長年蓄積してきた「眠れるデータ資産」をAIで活性化させる具体的な成功事例と言えるでしょう。特に、特定の担当者に依存していた分析業務を自然言語で誰でも行えるようにした点は、データ活用の民主化を大きく推進します。このアプローチは営業部門に留まらず、顧客サポート、人事、マーケティングなど、データが豊富に存在するあらゆる部門に応用可能です。属人化の解消と意思決定の迅速化は、組織全体の生産性向上に直結し、結果として収益向上やコスト削減にも寄与することが期待されます。既存の業務フローを変えずにオンプレミスでデータを活用できる点は、セキュリティを重視する企業にとって特に大きなメリットとなるでしょう。
「AIニュースは追っているけど、何から学べばいいか分からない…」 そんな初心者向けに、編集部が本当におすすめできる無料AIセミナーを厳選しました。
- 完全無料で参加できるAIセミナーだけを厳選
- ChatGPT・Geminiを基礎から体系的に学べる
- 比較しやすく、あなたに合う講座が一目で分かる
ChatGPTなどの生成AIを使いこなして、仕事・収入・時間の安定につながるスキルを身につけませんか?
AI Workstyle LabのAIニュースをチェックしているあなたは、すでに一歩リードしている側です。あとは、 実務で使える生成AIスキルを身につければ、「知っている」から「成果を出せる」状態へ一気に飛べます。
講師:栗須俊勝(AI総研)
30社以上にAI研修・業務効率化支援を提供。“大阪の生成AIハカセ”として企業DXを牽引しています。
- 日々の業務を30〜70%時短する、実務直結の生成AI活用法を体系的に学べる
- 副業・本業どちらにも活かせる、AI時代の「稼ぐためのスキルセット」を習得
- 文章・画像・資料作成など、仕事も趣味もラクになる汎用的なAIスキルが身につく
ニュースを読むだけで終わらせず、
「明日から成果が変わるAIスキル」を一緒に身につけましょう。
本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。
