SHIFTにおけるAI基盤採用の背景
SHIFTは、売上約1,300億円、従業員数1万5,000人を超える規模に拡大する中で、基幹システムに「急成長と急拡大への迅速な対応」「超高サイクルなマネジメント」「高レベルなガバナンスとセキュリティ」を求めていました。このため、各業務システムは個別最適で導入・リプレイスを進める「ベスト・オブ・ブリード」の考え方を採用し、同時にWorkatoのような統合プラットフォームで複数のシステムに分散するデータやプロセスを相互連携させるアーキテクチャで全体最適を図っています。
「AIネイティブ企業」を目指すSHIFTでは、社内でのAI活用が大きなテーマです。バックオフィス業務のAI化やグループ約40社のシェアードオフィス化・AI化を通じて、グループ全体の業務効率化を推進しています。全社的なAI活用の機運が高まる中、個人の業務効率化に留まらず、見積もり・受注・請求・売上計上・経費精算といった基幹業務プロセスにもAIエージェントを組み込む必要性が高まり、基幹システムとAIをつなぐオーケストレーション基盤の整備が喫緊の課題となっていました。
注目すべき成果:市民開発者5倍増と基幹業務の最大40%効率化
Workatoの活用は、iPaaS(Integration Platform as a Service:異なるアプリケーション間の連携をクラウド上で実現するサービス)による業務自動化基盤の確立から始まりました。複数のSaaS間データ連携を担う統合基盤として機能し、各部署で月1万件以上発生していたSalesforceのデータメンテナンスを自動化しました。WorkatoのWorkbot for Teamsを活用することで、現場担当者がMicrosoft Teamsのチャット画面からコマンドを入力するだけでSalesforceのレコード更新が行えるようになり、管理者への依頼集中や手作業の負荷が大幅に削減されました。
次のフェーズでは市民開発が拡大しました。業務部門の担当者がWorkatoのトレーニングを受講し、認定資格を取得した上で、自部署の業務自動化を自ら実装するアプローチです。ITに不慣れな担当者でもノーコードで業務自動化を数時間で実装できた事例が生まれ、Workatoは現場に広く定着していきました。別の連携サービスと比較して約2倍の処理速度も実現しているとのことです。市民開発の拡大に伴い、IT部門はライフサイクル管理・アセット管理・運用監視の3軸からなるガイドラインを整備し、開発者数は当初の2〜4名から現在約30名規模へと拡大。直近3ヶ月でAIエージェント開発の担い手が約5倍のペースで急増しています。
現在最も注力されているのは、AIエージェントと基幹システムを接続するEnterprise MCP(Multi-Cloud Platform)基盤としての活用です。受注登録業務では、従来担当者がPDFから情報を読み取りSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)へ手入力する一連の作業をすべて手動で行っていましたが、WorkatoをMCP基盤としてAI-OCR(光学文字認識)、Salesforce、ワークフローシステムの各APIを連携させることで、PDFの読み取りからSFA入力、承認申請までをAIエージェントが自動実行する仕組みが実現しました。
最終承認のみ人間が行うことでガバナンスが確保されています。また、実装過程での設計上の誤りを修正し、ユーザー本人のアカウントでAPIを実行する設計にすることで、権限制御・セキュリティ・ガバナンスが人間の直接操作と同等に担保される状態を実現したとのことです。このような失敗と改善のサイクルを自社内で蓄積できていること自体が、AI活用の実践知として大きな資産となっています。AI活用の成果は週次で経営陣に報告されており、業務によっては40%の効率化を達成しています。
株式会社SHIFT コーポレートプラットフォーム部 基幹システム統合プラットフォーム推進グループ グループ長である大網 康志氏は、Workatoの使いやすさとエンタープライズ水準の機能、そして利用量に応じた課金体系が導入コストの透明性を高め、経営層への説明もしやすい構造であることを評価しています。
事例コンテンツの参照方法
SHIFTの導入事例は、以下のURLより簡易版(HTML)・詳細版(PDF)でご覧いただけます。
Workatoについて
Workatoは、エージェンティック・オーケストレーション・プラットフォームを提供し、企業のデータ、プロセス、アプリケーション、そしてエクスペリエンスを連携・統合し、ビジネスの成長を支援しています。AI主導のプラットフォームは、複雑なワークフローをリアルタイムで自動化し、効率性と俊敏性を向上させます。また、AI活用の中核となるEnterprise MCPを提供するリーディング企業として、AIを作業支援ツールにとどめず、人と協働するAIワーカーとして機能させるための基盤を提供しています。現在、12,000社以上のグローバル企業がWorkatoを信頼しています。
詳細はWorkatoの公式ウェブサイトをご覧ください。
AI Workstyle Lab編集部コメント
今回のSHIFTの事例は、AIとiPaaS(Integration Platform as a Service)の組み合わせが、いかに企業のDXを加速させるかを示す好例です。特に、非エンジニアである市民開発者がAIエージェント開発に参画し、短期間で業務効率を大幅に向上させた点は注目に値します。これは、特定のIT部門に依存せず、現場主導で迅速な業務改善を実現できる可能性を示唆しています。受注・請求といった基幹業務へのAI適用は、コスト削減だけでなく、より戦略的な業務へ人的リソースを再配置できるため、企業全体の生産性向上と競争力強化に直結するでしょう。今後はバックオフィス業務に留まらず、顧客対応やデータ分析など、より幅広いビジネス領域でのAIエージェント活用が期待されます。
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本記事は、各社の公式発表および公開情報を基に、AI Workstyle Lab編集部が 事実確認・再構成を行い作成しています。一次情報の内容は編集部にて確認し、 CoWriter(AI自動生成システム)で速報性を高めつつ、最終的な編集プロセスを経て公開しています。

