AIがもたらす「時間の質的変化」:カウネット調査が示す、効率化を超えた創造性向上への道

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主な調査結果

AIツールの利用状況:76%が週数回以上利用

AIツールの利用頻度に関する調査では、回答者の52.0%が「毎日」、24.0%が「週に数回」使用していると回答しました。これにより、合計76%の社員が高頻度でAIツールを活用していることが分かり、AIが日常的な業務ツールとして定着している状況がうかがえます。

AIツールの業務活用状況に関するアンケート結果を示す円グラフ

業務時間削減効果:平均月間5時間、8割が1時間以上削減

AIツール活用による業務時間の削減効果は、回答者全体の平均で月間約5時間でした。78.9%が月間1時間以上の削減を実現しており、内訳としては1~3時間未満が29.9%、3~5時間未満が17.4%となっています。さらに、5時間以上削減している層が31.6%、10時間以上削減している層も16.8%存在します。

ツールや工夫により月間で削減できた時間についてのアンケート結果を示す円グラフ

特に、プログラミング支援やデータ分析の自動化など、業務プロセスそのものの変革に取り組んでいる部門では、月間20時間以上の削減を実現しているケースも確認されました。

AI活用に伴う維持・チェック時間の増加については、72.4%が「増加時間は1時間未満」と回答しており、保守コストを抑えながら効率的に運用できていることが示されています。

削減時間の再配分:約4割が付加価値の高い業務へ

創出された時間の活用方法について調査したところ、「他のコア業務にあてた」が39.8%で最も多く、次いで「特に意識せず、他の定型業務に消えた」が27.3%、「残業時間の削減にあてた」が17.4%、「新しいスキルの習得・学習/チームメンバーとのコミュニケーション」が約9%という結果でした。

削減できた時間の使い道に関するアンケート結果を示す円グラフ

「他のコア業務」には、企画・戦略立案、顧客対応、専門的な分析業務、チームマネジメントなど、各部門における付加価値の高い業務が含まれます。削減時間の約4割が付加価値の高い業務に充てられていることから、AIによる効率化が時間短縮だけでなく、業務の質的な変化にもつながっていることが分かります。

また、17.4%が残業削減に充てていることは、ワークライフバランスの向上にも寄与していることを示しています。

定性的な効果:成果物の質向上を73%が実感

時間削減という定量的な効果に加え、質的な変化についても調査が行われました。その結果、「成果物の精度向上・新たな視点の獲得」を実感している社員が73.4%(5段階評価で4以上)に達し、最も高い実感率となりました。次いで「AIツール活用スキルの向上実感」が57.9%、「日々の業務における手間・負担感の軽減」が57.6%という結果です。

AIツール活用に関するアンケート結果を示す棒グラフ

特に「成果物の質向上」については、スキル向上や負担軽減の実感率を上回っており、AIツールの価値が単なる「作業の効率化」だけでなく、人間の思考を広げ、アウトプットの品質を高める「壁打ち相手・共同作業者」としての役割にあることが示唆されています。これは、AIが創造的な業務を支援するパートナーとして機能していることを意味します。

特徴的な活用事例

調査対象組織における特徴的なAI活用事例は以下の通りです。

  • システム開発:開発プロセスのAIエージェント化
    Claude CodeやDevinといったプログラミング支援ツールを活用し、デザインからの自動実装やエラー解析を実現。月間20時間以上の削減に成功しています。

  • 商品企画:専門特化プロンプトの開発
    商品企画プロセス別の「AI上司」を開発し、業務ルールをプロンプト化することで、汎用AIよりも高精度な企画立案を実現しています。

  • 営業・データ分析:非エンジニアによる自動化
    専門知識がない非エンジニアでもGAS(Google Apps Script)、VBA、SQL(Snowflake)のコードを生成し、集計業務やデータ抽出を自動化しています。

  • 物流:現場業務のデジタル化
    手順書作成やVBA/GASによるデータ加工・自動送信、パルスサーベイ結果のビジュアライズなど、現場事務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、物流現場固有のAI実装を実現しています。

調査概要

  • 調査名: AI・システム活用に関するアンケート

  • 調査期間: 2026年5月11日~5月18日

  • 調査対象: カウネットを含むコクヨ株式会社ビジネスサプライ事業本部およびコクヨサプライロジスティクス株式会社の所属社員

  • 有効回答数: 304名

  • 調査方法: オンラインアンケート(全11問)

  • 調査実施機関: 株式会社カウネット

カウネットについて

株式会社カウネットは、テクノロジーとクリエイティビティを通じて、すべての働く人に価値ある体験を生み出す取り組みを推進しています。超大企業から中小事業所まで、規模に関わらず利用できるEコマースプラットフォームを提供しており、クラウドで管理購買システムとして利用できる「べんりねっと」、素早く簡単にネットで購入できる「カウネット」など、長年にわたり多くのお客様に支持されています。


AI Workstyle Lab編集部コメント

今回のカウネットの調査結果は、AI導入が単なるコスト削減や作業効率化に留まらない、より深いビジネスインパクトをもたらす可能性を示唆しています。特に、削減された時間が「他のコア業務」に再配分され、企画・戦略立案といった付加価値の高い業務に費やされている点は注目に値します。これは、AIが従業員を定型業務から解放し、より創造的で戦略的な思考を促す「ビジネスパートナー」へと進化していることを意味するでしょう。今後、AIは企業の競争力強化において、単なるツールではなく、働き方や組織文化を変革する重要なドライバーとなるはずです。AIをいかにビジネスプロセスに深く組み込み、従業員の能力を最大化するかが、企業の成長戦略の鍵となります。

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この記事の情報
記事の著者
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