リコーの3.5万人規模WalkMe導入が示す、エンタープライズDX成功の鍵とは

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リコーが目指す「プロセスDX」とWalkMeの役割

リコーは、「“はたらく”に歓びを」の実現を目指し、デジタルを活用した業務改善とプロセス改革(プロセスDX)を進めています。同社のDX本部は、システムの安定稼働だけでなく、その利活用を継続的に強化することで成果につなげるIT組織への変革を掲げています。

このような背景から、業務プロセスの可視化と最適化、そしてデータに基づいた継続的な改善を実現する手段としてWalkMeが採用されました。特に、SaaSパッケージの導入が増える中で、WalkMeがパッケージシステム自体に手を加えることなく、自社の業務プロセスに対応できる点が評価され、システムの利活用強化に貢献すると期待されています。

現場主導を支える5つの柱

リコーは、現場が自ら課題を発見し、改善策を検討、実装までを担えるよう、DX本部内のCoE(Center of Excellence)がガバナンスと人材育成の両面で支援する体制を構築しています。

2025年を展開の土台づくりに注力し、WalkMeを適用するシステムを段階的に拡大しました。現在、以下の5つの柱で各部門での効果的なWalkMe活用を啓蒙・展開しています。

  1. “使える状態”を作る: CoEが導入プロセスやガイドラインを整備し、ブラウザ拡張機能の配布やIdP連携などのインフラ運用を仕組み化することで、グループ全体でWalkMeをすぐに使える環境を構築しています。
  2. “学べる状態”を作る: CoEが学習コンテンツ、トレーニング、開発者認定までを一貫して提供し、実案件で得た知見を「社内版ノウハウ集」として蓄積しています。
  3. “一緒に進める状態”を作る: 初めてWalkMeを導入する部門にはCoEが立ち上げから伴走し、早期に成功体験を創出することを目指しています。
  4. “聞ける状態”を作る: 社内サイトで技術情報、ガイドライン、FAQを公開するほか、技術相談窓口を常設しています。
  5. “安全に運用できる状態”を作る: WalkMeのロールによる権限分離など、現場が安心して開発できるガバナンスを設計しています。

具体的な成果と今後の展望

WalkMe導入による具体的な成果として、一部の業務で操作時間が半分以下になった事例が報告されています。また、外部に委託していたマニュアル作成費用や、問い合わせ対応にかかるコストの削減効果も大きく期待されています。

今後、リコーは新規システムの立ち上げ段階からWalkMeを組み込み、「最初から使えるシステム」を提供していく方針です。さらに、すでに稼働中のシステムへの適用も拡大し、その効果をグループ全体に横展開していく考えです。

株式会社リコー DX本部 本部長 兼 ワークフロー革新センター 所長 浅香 孝司氏は、「WalkMeを早い段階で実装すれば、現場が使いやすくなるだけでなく、外部に作成を委託していたマニュアルを減らすことができ、問い合わせも減り、これらの対応にかかっていた外部コスト、内部コストの両方を大幅に削減できます。まさに一石二鳥を狙えるツールです」とコメントしています。

WalkMe株式会社 代表取締役 野田 亮氏は、「リコー様の取り組みは、テクノロジー投資を“導入”で終わらせず、現場での“利活用”によって成果につなげるという、エンタープライズITの本質を体現された好例です」と述べています。

導入事例の詳細および関連情報

本件の詳細については、WalkMe公式サイトの導入事例ページで公開されています。

株式会社リコー 会社概要

  • 設立:1936年2月

  • 資本金:1,353億円

  • 代表者:代表取締役 大山 晃

  • 従業員数:連結78,665人(2025年3月31日現在)

  • URL:https://jp.ricoh.com/

WalkMe 会社概要

WalkMe(SAPグループ)は、企業のAI活用を成功に導くレイヤーとして、リアルタイムのコンテキストとアプリ横断の実行力をAIに与え、確実な成果を生み出すことを目指しています。旭化成、荏原製作所、富士通、アメリカ国防総省などのグローバルリーダーに利用されています。


AI Workstyle Lab編集部コメント

リコーのWalkMe導入事例は、SaaS活用が主流となる現代において、いかに現場の生産性を高め、DXを加速させるかの模範を示しています。特に、パッケージシステムに手を加えず業務プロセスを最適化できる点は、多くの企業にとって導入障壁を下げる重要な要素となるでしょう。CoEが主導する人材育成とガバナンス体制は、単なるツール導入に終わらせないための鍵であり、今後、様々な業界で同様のアプローチが広がる可能性を秘めています。この取り組みは、従業員の操作習熟度向上だけでなく、マニュアル作成や問い合わせ対応コスト削減にも直結し、具体的なROI(投資収益率)を追求する上での参考事例となりそうです。

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